ハノイが進めるエネルギー効率化施策=平均2.28%の削減

ハノイ市商工局によると、2016年からの5年間で、エネルギー効率化施策を実施した結果、エネルギー使用量は、需要予測と比較して平均2.28%削減した。

写真㊤=公共照明灯の付け替え工事

省エネルギー法と人民委員会のエネルギー効率化施策に基づき、ハノイ市の個人宅や企業は、非効率な旧式の機器から高効率の先進的な機器への置き換えを進めている。同市商工局のグエン・タイン・ハイ副局長は、「ハノイでは、とりわけエネルギー集約型の施設に対し、生産におけるエネルギー消費を効率化できるように、先進的な管理・運営方法を導入している」と述べる。

同市の主なエネルギー消費企業は、エネルギーマネジメントシステムを導入し、すべての新築・改築案件は、エネルギー効率の高い建物に関する国家技術規則を遵守している。加えて、ハノイ市では、すべての公共照明灯に省エネタイプの機器を導入している。

また、同市では、公共交通機関の管理・運営に高度な技術を優先して適用し、配電網の改善やスマートグリッドの構築、電力損失の削減に取り組んでいる。これによって2020年末までに、電力損失は5%以下に抑えることができた。

エネルギー効率化施策では、55件の基本計画が審査を受けたほか、107件が技術設計と電力使用量の予測において鑑定を受け、101件は電力開発計画に基づき、電力供給への投資などについて指示を受けた。電気工事を査定するに当たり、ハノイ市商工局は、TCVN 8525:2015基準を満たす変圧器と三相変圧器のエネルギー効率ラベルの使用を求めている。

また、エネルギー管理担当者の専門性を高めるため、同局は、エネルギー使用量の高い企業18社の31人を含め、北部地域の大量エネルギー消費企業29社、46人に対し研修を実施した。

ハノイ市では、情報発信を強化するとともに、エネルギー監査や使用量の評価、エネルギーマネジメントシステムの採用や環境に配慮したエネルギーモデルの開発を支援することで、企業のエネルギー効率化対策の実施を奨励している。