新型コロナウイルス対策へ大きな善意 在福岡ベトナム総領事館で報告会

ベトナムでの新型コロナウイルス感染拡大を受けて、在福岡ベトナム総領事館(ヴー・ビン総領事、福岡市)が呼び掛けている新型コロナウイルス対策基金への寄付に関する報告会と伝達式が16日、同総領事館を主会場に日本とベトナム各地をオンラインで結んで行われた。

写真㊤=報告会の様子を伝えるベトナムのオンラインメディア

ベトナム政府は、ワクチン購入など新型コロナウイルス対策に役立てるため基金を設立し、支援を訴えている。同総領事館は九州各地の企業や個人に対して、この基金に対する寄付の呼びかけを8月21日から正式に開始。この日は、呼びかけから1カ月足らずで765万1921円の寄付があったことなどが報告された。

報告会と伝達式には、寄付を行った企業の代表者や個人、ヴー・ビン総領事、ベトナム外務省の関係者、募金の呼びかけを行っている福岡県や鹿児島県、沖縄県のベトナム人協会の代表、副代表、福岡県や佐賀県、長崎県、福岡市や北九州市をはじめとする行政の担当者らがオンラインで参加。沖縄県ベトナム人協会の代表者は「寄付を通じてベトナムという国が日本人からとても好かれている事を感じた。また、ベトナム人の愛国心も実感した」と多くの支援に対するお礼を述べた。

挨拶したヴー・ビン総領事は「ベトナムでは『お腹が空いている時の一口は、お腹がいっぱいの時のご馳走より価値がある』と言われます。皆様からの寄付はお腹が空いている時のご馳走でした」とお礼を述べた。さらに、日本政府や企業が行っているベトナムのコロナ対策への支援について感謝を示し「ベトナムには困難を乗り越える伝統があり、困難を乗り越えようという強い意志があります。この度の寄付や日本政府のご支援を多くのベトナムの人々は知っています。日本とベトナムの関係はさらに深くなるでしょう」と述べた。

同総領事館は今後も寄付の受け付けを継続する。地元はもとより、九州以外の地域からの寄付も受け付けている。