コロナきっかけに健康意識向上、朝食を食べるベトナム人増加

ハーバライフ・ニュートリション社はこのほど、「第3回アジア・パシフィック朝食習慣調査2021」の結果を発表し、ベトナムを含むアジア・太平洋地域の消費者が、積極的に朝食を取る習慣を持つようになった動機の1位は、「健康や生活を改善させるため」であったとした。ベトナムの消費者の43%は朝食を食べる機会が増え、そのうちの78%が「毎日朝食を食べている」と回答した。

この調査は、コロナ禍が消費者の朝食習慣に与えた影響や異なる人口構成における行動傾向を調べるために実施。オーストラリア、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムの11の市場で、18歳以上の消費者5500人超を対象とした。回答者の約50%はZ世代(18~24歳)もしくはミレニアル世代(25~40歳)だった。

◇より健康的な朝食、野菜果物を多く取るように
ベトナムではすべての世代で、5人に2人が新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、朝食を取る頻度が増えたと回答した。中でも、Z世代とミレニアル世代にその理由を尋ねたところ、「健康や生活習慣を改善したい(76%)」「朝食を作る時間が増えた(53%)」「家での時間を使って、生活スタイルをより良く変えたい(51%)」が上位を占め、この結果はベトナムの平均的な消費者と同様だった。

朝食を食べる回数が増えたことに加えて、Z世代とミレニアル世代のおよそ5人に3人は、「より健康的な朝食を取り始めるようになった」とした。主な改善点は、「野菜や果物を多く取り入れるようになった(65%)」「栄養バランスの取れた朝食を取るようになった(59%)」「水を多く飲むようになった(54%)」などだった。

◇ベトナム人消費者、栄養への意識高まる
ベトナム人消費者の間では、「理想的な朝食」として栄養を重視する傾向にある。「理想的な朝食とは何か」を尋ねたところ、最も重要な要素として「栄養(59%)」を挙げ、その後に「味(15%)」「利便性(15%)」「短時間で簡単に用意できること(8%)」が続いた。

ハーバライフ・ニュートリション社が2019年に実施した「アジア・パシフィック朝食習慣調査」では、栄養の優先順位は低く、味や利便性が上位だった。

◇高タンパクの朝食に注目
「朝食を取るメリット」について聞いたところ、「朝のエネルギー補給(90%)」「1日の代謝の促進(71%)」「職場や学校で集中力を高めるため(70%)」などが主な回答だった。

加えて、ベトナム人消費者の大部分(88%)は、高タンパク質の朝食を重視し、89%は「高タンパク質の朝食は、次の食事や間食まで栄養を持続させる」と回答。64%は「筋肉の健康をサポートする」、62%は「免疫力の向上に役立つ」とした。

◇「時間がかかる」が健康的な朝食を妨げる理由
回答者の92%は、「日々健康的な朝食を取ることが重要」と考え、97%は「健康的な朝食を取る傾向にある」と答えたが、一部では、なかなか健康的な朝食を取り入れられない人もいる。

その理由は、「健康的な朝食は作るのに時間がかかる(53%)」「健康的な朝食は自分にとって重要ではない(16%)」「健康的な朝食は高価だ(16%)」などだった。

また、「理想的な朝食にかける費用」については、大多数の回答者は「5ドル(約568円)以上は支払いたくない」と答えた。