大気の状態をLEDで表示 エコな発明競う「ハッカソン2021」

自動車部品大手のボッシュ・ベトナムとIT企業のクアン・チュン・ソフトウェア(Quang Trung Software City)が主催する「グリーンイノベーター ハッカソン2021」の表彰式がこのほど、ホーチミン市で行われた。

写真㊤=「グリーンイノベーター ハッカソン2021」の表彰式

優勝したのはホアン・チュ・ジャンさんと、グエン・ホアン・チュアンさんの率いるチーム。国内の大気データをもとにLEDステッカーを点灯させて、周囲の大気状態を表示するソフトウェアを開発した。「ITに詳しくないので、とても優勝できるなんて思わなかった」とジャンさん。「自分の新たな地平を開くチャンスを与えてくれたボッシュに感謝したい」と喜びを語った。

準優勝は、ビルの監視カメラを使って交差点の混雑状況などを分析し、信号を適正化することで交通の流れをよくするプロジェクトを提案したチームだった。

ボッシュ・ベトナムのグル・マリカルジュナ・マネージングディレクターは、「『異なること』を作る若者の情熱と可能性に勇気づけられた」と優勝チームをはじめとする独創的な多数のアイデアを賞賛。「人やものの移動、輸送は、都市の大気汚染の主たる要因で、われわれはホーチミン市の汚染傾向についても研究している。政府や産業界と密に関わり、研究と実験にもとづく専門家の助言を得ながら、個人の移動ニーズと大気汚染の抑止を両立させている」と語った。

ホーチミンのような大都市で、道路交通は、大気汚染の主要原因となっている。ボッシュは同市に対し、交通の流れを改善することによって窒素酸化物(NOx)レベルの6%引き下げを実現したロンドンでの実験を共有することを申し出ている。