ベトナム少数民族の伝統競技、棒押し

旧正月になると、北西部山岳地帯の少数民族の伝統競技として行われるのが棒押しだ=写真。屈強な若者から高齢の女性まで、幅広い世代が参加する勇ましくも美しい風物の一つとして親しまれている。

競技は通常3ラウンドで行われ、直径5㍍の円の中で、白と赤に塗られた直径4~5センチ、長さ2㍍の竹か木の棒の両端を互いに押し合う。相撲と同様に足が円のラインに触れたり、円から押し出されたりしたら負け。いたって単純だが、力だけでなく、心理的なかけひきやテクニックも求められる。歓声飛び交うにぎやかな競技は、旧正月だけでなく、祭りや休日にも欠かせない伝統行事となっている。