テト前にコロナ孤児ら500人を支援 伊系保険ゼネラリ社

ゼネラリ・ベトナム生命保険合同会社は24日、新型コロナウイルスで親を失った孤児らの支援を展開していくと発表した。この支援プログラム「子どもたちに明日を(Ngày Mai Cho Em)」は、昨年4月以降のコロナ第4波から大打撃を受けたホーチミン市や南部地方のロンアン省、アンザン省などで孤児500人に資金援助などを行うという。

プログラムは、ゼネラリ・ベトナムが「ベトナム児童基金(NFVC)」と提携して実現させた。ベトナム人にとって一年で最も重要な行事であるテト(旧正月)を前に、親を失った子どもたちに、あたたかく、愛に満ちた寅年の新年を迎えてほしいと企画された。ゼネラリ写真や基金のスタッフらがボランティアでロンアン省などの孤児500人を訪問し、贈り物や現金などを届けた。

同社の直接の資金提供に加え、何百人もの社員らの寄付がプログラムの基金となった。社員らが企画した募金用オークションや、経営陣が主催した慈善屋台の売り上げなど、幅広い活動を通じて得られた募金も寄せられたほか、社員らは500人分のテトのお年玉袋に、応援や愛をこめてしたためた手書きメッセージも添えるなど社を挙げて取り組んでいる。

ゼネラリ・ベトナムのティナ・グエン最高経営責任者(CEO)は、「新型コロナの感染拡大で家族を失った子どもたちの喪失の痛みを分かち合い、悲しみをいやすことを目的としたこのキャンペーンは、本当に意味のあることだ。私たちの贈り物と行動が励ましとなり、子どもたちが健やかに、前向きに生きるきっかけとなってくれることを願っている」と語った。

子どもたちに援助金などを届けるために南西部各省に足を運んだNFVCのレ・チュイエ・マイ副局長は、「子どもは新型コロナの感染拡大で最も脆弱な立場に置かれることとなった。ゼネラリをはじめとするパートナー企業が、子どもたちの保護や支援活動を支援してくれていることに大いに感謝している」と話す。

ゼネラリは昨年、新型コロナ緊急対策として160億ドンの緊急資金援助を行ったほか、主要な地域教育プログラムのデジタル化を進めるなど、新型コロナの第4波による社会隔離期間中も、多様な支援や募金の活動を展開した。最近では、ユニセフ、労働・傷病兵・社会省(MOLISA)、社会支援組織のヒューマン・セーフティネット、ベトナム商工会議所(VCCI)などとともに「幼児発達・子育て支援」プロジェクトの展開にかかわり、活動の幅を広げるための100万ユーロ以上の資金提供を約束している。

このようなコロナ対応とベトナムの子どもたちの幸福追求に向けた献身的な貢献が認められ、労働・傷病兵・社会省から表彰され、サイゴンタイムズによる「企業の社会的責任(CSR)賞 2021」の認証も受けた。

ゼネラリ・ベトナムは、イタリア最大手で世界的に展開する保険会社のグループ会社。創業1831年で、世界50カ国以上で事業を展開し、2020年の総保険料収入は707億ユーロ、世界中に7万2000人以上の従業員がおり、6800万人以上の顧客を抱える。ベトナムでの操業は10年になり、約80カ所の代理店事務所を持ち、40万人以上の顧客にサービス提供している。