イノベーション強化する、科学技術省のアクションプログラム

科学技術省のアクションプログラムには、科学技術課題の管理や財政の仕組みに関する政府決議を実施するための主要課題などが示されている。研究開発において科学者に有利な環境を作るとともに、これらの分野への企業の参入を促すことが狙いだ。

写真㊤=科学技術省は、科学研究や技術開発、イノベーションを強化して工業の発展に貢献する

アクションプログラムでは、成長モデルの刷新に伴う経済再編のための科学技術の強力な発展を重視し、生産性、品質、効率、自律性、競争力を高め、デジタル経済社会を実現する基盤の構築を目指している。科学技術省は、新技術、とりわけ第4次産業革命の主要技術に注力し、ベトナム人科学者や海外の専門家の誘致に力を入れる。

また、持続可能な工業発展に貢献し、国の社会経済発展に実用的なインパクトを与える科学研究、技術開発とイノベーションを強化する。同時に、知的財産や国産製品、ハイテクノロジーを強化する国家プログラムの実施を促進し、企業による研究開発分野への投資を促す。

同省は、科学技術課題の管理や実施においてITを適用するとともに、財政規律を強化し、国家予算に使用における情報公開や透明性を高める。特に、生産性、品質、効率、競争力を向上させるブレークスルーを生み出すために、科学技術の力強い発展を促す具体的な仕組みや政策を考案する予定だ。

フイン・タイン・ダット科学技術相は、「仕組みや政策、特に国家予算の使用における障害が、科学技術の力強い発展を妨げ、望ましい成果の達成を阻んでいる」と述べた。さらに、「仕組みや政策の障害に加えて、研究成果の移転や実用化も困難に直面している」と指摘し、「新技術とビジネスモデルの適用には、思考や管理方法を変えていく必要がある」と続けた。

限られたリソースを踏まえると、最も効果的な解決策の1つは、すべてのレベルで科学技術のテーマや課題の管理における透明性や客観性を向上させることだ。そこで同省は、科学技術課題の管理と評価において、行政手続きの簡素化とともに、情報公開や透明性、客観性の観点から規則の見直しと改正を進めている。

2022年、科学技術省は、科学技術とイノベーションの発展に向けた法制度を完成させる予定だ。