海外事業者の納税を容易に ポータルサイトやアプリ

海外の事業者がより簡単に納税できるようベトナム税務総局はこのほど、納税ポータルサイト(Etaxvn.gdt.gov.vn)を開設した。また、スマートフォン向けアプリケーション「イータックス・モバイル」(Etax-Mobile)から、ベトナム国内の個人と取り引きする海外事業者が直接納税できるようにした。

納税手続きの簡便化とともに、新型コロナウイルス流行下での接触制限やキャッシュレス化を進めるねらいもある。ポータルサイトやアプリでは、国内の税制の仕組みの紹介や関連情報も提供する。利用者は電子メールで登録して電子取引アカウントと税コードを取得。付加価値税と法人所得税の納税など各種手続きができるようになる。

専門家らによると、海外の個人や法人が国内でサービスを提供した際に課される外国契約者税(FCT)は手続きが煩雑で、税理士や会計士ら専門家に相談するケースも多く、こうした事情からベトナム進出をためらう事業者も少なくないとみられていた。新サービスは今後、納税手続きの中核になるという。

ベトナムでは近年、海外の事業者の進出が増加。インターネットを通じた商取引だけでも5兆ドン(約280億円)の外国契約者税の税収がある。納税手段の新設によって20~30%税収増につながると見込まれている。