画像圧縮IPコア開発 国家大傘下の研究所

ベトナム国家大学ホーチミン市校の集積回路設計研究教育センター(ICDREC)はこのほど、画像圧縮技術、JPEG 2000向けの画像圧縮 IPコア(大規模集積回路を構成するための部分的な回路)を開発した。JPEG 2000圧縮 IPコアは世界で6社が製造しているが、ベトナムでは初という。

JPEGは画像圧縮技術の国際的スタンダードとで、健康から測量にいたるまで幅広い分野において、高画質モニターカメラなどで使用されている。JPEG 2000はその改良バージョン。いったん圧縮したデータを展開すると完全な形で戻らない非可逆圧縮だったJPEG に対して、JPEG 2000は可逆圧縮が可能。より高い圧縮率で高品質の画像を実現している。

コアの製造は、科学技術における国家プログラムの一部として、ICDRECで進められてきた。 ICDRECのゴ・ズック・ホアン・ディレクターは、「集積回路の製造技術や設計ノウハウを得る重要な一歩となる」と成果を強調した。 今回開発したIPコアは16ビットグレーススケールや160万画素の画像を圧縮可能で、1秒24フレームのHD動画にも対応。今後は、 高解像度の画像に対応した画像処理プロセッサの研究開発も進める。