東海(南シナ海)の問題で、関西在住のベトナム人約1000人がデモ

東海(南シナ海)での中国の行為に対して、主張を述べるとともに、同海域の問題に対して、日本をはじめとする各国の理解とベトナムへの支持を求めるデモが25日、中国駐大阪総領事館(大阪市西区)の周辺で行われた。

デモに参加したのは現在、大阪や兵庫、京都、滋賀など関西に住むベトナム人の有志。当初、参加者は約600人の予定だったが、靱公園(大阪市西区靱本町)には集合時間の1時間前から、ベトナムの国旗と同じデザインのTシャツを着た若者らが続々と訪れ、デモの直前には約1000人が集まった。

「平和的なデモ」との認識を改めて確認するため、出発前には「周辺の方々に十分に配慮し、旗竿に至るまで危険な物は携帯しない」など、禁止事項の呼びかけも行われた。

参加者たちは「中国は、ベトナムの主権を侵害するな」「中国、大国らしく振る舞え」などの主張を日本語とベトナム語で訴えた。

また、「日本とアセアンの皆さん、ベトナムは南シナ海の平和のためにあなた方とともに行動する」と書かれた横断幕を掲げ、同海域でのベトナムの行動に対して理解を呼びかけるとともに、問題の解決に向けた諸外国の協力を呼びかけた。

デモは約1時間半に及んだが、終始、整然と行われ、混乱などはなかった。

デモへの参加を呼びかけた通訳のグエン・テ・フィーさん(52)は「開催を決めたのは15日でした。参加を呼びかける期間が短かったのにこれだけ、大勢の人々が集まったのは南シナ海の問題に対する関心の高さを示していると思います」と話していた。