ベトナムの観光発展 党、国家、業界の連携を原動力に

2014年のベトナム観光業界は、海外からの観光客数が前年比4%増、国内旅行者も同10%増で、観光分野の売上高は同15%増えた。2015年はさらに海外観光客数850万人、国内旅行者4100万人を目標に掲げ、観光での総売上高270兆ドンの達成を目指す。

観光分野の躍進は、同分野を強化するために2014年に政府が92/NQ-CP決議を発行したことの影響が大きい。議決は、観光開発の認識強化、観光開発用の国家指導、観光開発や観光客誘致のための安全性確保と条件の優遇、観光関連企業への支援、観光の国家による管理強化―といった5つの課題に注目したものだった。

首相指示とともに、上記の決議は観光業発展のための良策であり、関連業界の認識から法律の整備、実際の展開方法に至るまで示され、インフラ整備、建設、観光客の権利確保、地方企業との協力や観光資源を大切に保護しつつ観光開発を進めることなどを目指すものになっている。特に、決議が、観光分野における課題解決を図り、官公庁と協力して法律を作成するといった、「国の果たすべき役割や責任」を強調していることも注目に値する。

 

 

ベトナムの観光業界もこれに呼応して盛り上がりを見せている。国家や共産党とともに、新しいチャンスを切り開き、困難を乗り越えられるよう、連携を新しい原動力として計画を実現していく方針だ。業界では「安全、親切、信頼」というスローガンを掲げて国内の観光名所の管理強化や市場の拡大を進め、このままの成長スピードを維持したいという。