日本人の観光客の誘致へ ハノイでセミナー開催

ベトナム観光局はこのほど、ハノイで、日本人観光客の誘致と観光促進をねらうセミナーを開催した。この機会に日本から旅行関係者らを招待、ベトナム各地の観光をPRした。

ベトナム側は、観光局のハ・バン・スィエ副局長、ベトナム観光協会と観光局傘下の各機関関係者、旅行会社などが出席した。観光局は今回、「ファムトリップ」として日本の旅行関係者などを招待。ファムトリップとは、その国の官庁や自治体などが費用を負担して、海外の関係者を招待する旅行のこと。新しい観光地の開拓やPRのために行うもので、参加者の反応やアンケートなどから顧客ニーズをくみ取るねらいがある。

日本側参加者らはセミナーに先駆けて、ニンビン省、ハロン湾、ハノイなどの観光名所を訪れ、特色のあるツアーを体験したり旅行商品の紹介を受けたりした。それぞれの場所で景色の美しさやベトナム人の優しさ、料理のおいしさなどが高く評価されたという。

セミナーでベトナム側は、ベトナムを訪れる日本人観光客が増加し続けており、今年1年間でその総数は約60万人に達する見込みであることを説明。2017年には年間100万人の日本観光客の受け入れを目指しており、出席した観光局のハ・バン・スィエ副局長は、「ベトナムの観光において、日本はたいへん重要な市場の一つである」と強調した。

また、両国の旅行会社が、日本とベトナムの間の観光促進のために様々な施策と提案などを話し合った。セミナーでは、日本の観光関連企業がベトナムとさらに協力関係を強化し、ベトナムを訪れる日本人の観光客を増やすとともに逆にベトナム人にも日本を観光で訪れるよう、相互に促していくことなどを確認した。さらには、日本人観光客の誘致のため、ベトナムはさらにインフラ整備に投資する必要あり、宣伝や広告の充実、人材育成、サービスの向上、ツアー商品の強化などが必要といった意見も出された。