ダバン湖で自然を満喫する旅が人気 カインホア省

ベトナム中南部、カインホア省にあるダバン湖(Hồ Đá Bàn)は、農業灌漑のために作られた人口湖だ。だが周囲を数千万ヘクタールの豊かな原生林に囲まれ、手つかずの自然を満喫できるエコツーリズムの旅先として最近、都会からの旅行客の人気を集めている。

写真㊤=夕日に染まるダバン湖
自然と隣り合わせにあるダバン湖は、カインホア省の有名リゾート、ニャチャンの北約50キロの山中にある。ズア川とカイ川という2本の河川が1年中、湖に清らかな水を注ぎこんでいる。カイ川は川幅が広く、時に深くなったり浅くなったりして、流れが岩の窪みにせき止められ、いくつもの美しい小さい青い湖を作っている。

 

カイ川付近のダバン湖の見どころは、いくつも連なる大きく平らな岩だ。訪れた観光客はここで休憩したり、キャンプを楽しんだりできる。宿泊するなら、キャンプファイアーをするのがおすすめだ。暑い日の日中は気温が38~39度にもなるが、自然に囲まれているので、陽が落ちると涼しい。

川には、魚も多い。新鮮なので、ゴマ塩やチリ塩などをかけるだけで、川辺で焼いた魚がごちそうになる。趣向をこらして、ちょっと酸っぱい魚のスープを作ったりしてもおいしいだろう。

食後は、川辺の大きな岩で横になって休憩し、野生のリスを眺め、森林に住む鶏や小鳥などの鳴き声に耳を傾けよう。川に入れば、小魚たちがまるでマッサージしてくれるかのように足に触れていく。どれも、都会では決して味わえないすばらしい体験だ。

ゆったりとした時間を楽しめるダバン湖での滞在。だが、帰宅の時になると、あっという間に時が過ぎてしまったように感じられるに違いない。そしてきっと「また早く戻って来たい」という気持ちになっていることだろう。