ホイアンなど各地の観光地で新年イベント 外国人の来訪増加で行事多彩に

ベトナム中部のダナン、ホイアン(クアンナム省)、フエ(トゥアンティエン=フエ省)などのベトナム有数の観光地で、西暦の新年を祝うさまざまな文化的イベントが企画され盛況だ。この時期の外国人観光客が増加していることで、観光行事の開催が増える傾向にあるようだ。

写真㊤=外国人観光客に人気のホイアンの街並み。年末年始の訪問者が急増しているという

ダナン観光局によると、クリスマスや2017年元日には、観光客が地元の住民や観光客向けに、さまざまな芸術パフォーマンスを紹介する新年カウントダウンパーティーや、「2017年新春音楽フェスティバル」と題したビデオ会議、花火と芸術を組み合わせたパフォーマンスなどが12月31日に行われる。また、花で飾られたフロートのパレードとコンテストが12月31日と1月1日に開催される。

ベトナムは従来、旧正月を祝う文化で、西歴の新年を祝うイベントは多くはなかった。それが年末年始の行事が増え、にぎやかになる傾向にあるのは、年末年始に海外から訪れる観光客の急増が背景にある。

ダナンではこの正月、テイェンサ港に観光客船3隻が入港する予定だ。このうち「ゲンティン・ドリーム号」は7000人、「SS Virgo号」には2500人の外国人観光客らが乗船しているという。また、2017年1月1日には、シンガポールの航空会社、シルクエア・エアラインが、ダナン-シンガポール間の直行便を新たに就航させる予定で、最初の乗客は約180人になるとみられている。

クリスマスから新年にかけての時期の観光誘致に力を入れた結果、ダナン市を訪れる観光客は前年同期比で21.1%も増加し、計13万8287人に達する見込みだ。このうち外国人観光客は7万5604人の予定で、こちらも同期比27.6%増と顕著な伸びを見せた。

一方、こちらも外国人観光客に人気の古都、ホイアンでは、ホイアン市当局が大晦日から2017年の元日にかけ、「2017年ホイアン迎春祭」を開催する。このイベントでは、地元の人たちや観光客がさまざまな歌や踊り、カラフルな伝統衣装などの文化に触れることができる。


ランタンなどに彩られたホイアンの正月の風景

ホイアンとダナンを擁するクアンナム省では、2016年の1年間の観光客が12月31日に100万人を突破する見込みだ。このことを記念し、大晦日に記念式典が行われる予定で、ホイアン市当局が100万人目の観光客を歓迎する式典を企画している。

一方、ユネスコ文化遺産の王宮があるフエ(トゥアンティエン=フエ省)も、12月31までの今年最後の1週間を観光黄金週間と位置付け、期間中、阮朝王宮やミンマン帝廟などの無料ツアーなどを行う。


外国人観光客に人気のフエ王宮

今年これまでに同省を訪れた観光客は330万人(前年同期比4%増)にのぼる。フエの王宮だけでも250人が訪れており、このうち外国人は127万人で、チャンメイ港経由で入国した人は6万人に達した。