ベトナム観光業、ヨーロッパ人の誘致に期待

文化・スポーツ・観光省は2017年、昨年に比べて11.5%増の1150万人の外国人観光客をベトナムに誘致しようと、観光促進に力を入れている。国内観光客も7000万人に達する見込みで、関連業界の収益は465兆ドンの見込み。ベトナム観光局(VNAT)が発表した。

VNATによると、2016年中は、ベトナム政府のビザ免除政策の効果でヨーロッパからの観光客数が大きく伸びた。この措置は今後も続けられる予定で、加えて2月からいくつかの国を対象に電子ビザが実施されたこともあり、欧州はさらに成長が期待できる市場と見ているという。さらに、主要な市場や今後の成長可能性の高い地域では、さまざまな国際観光見本市などへの参加など、観光促進活動が計画されている。

観光業界ではこれらの努力が、海外からの旅行客に、ベトナムが提供出来うる幅広い観光資源を提案し、ベトナムが魅力的で安全な、友好的な旅行先というイメージを描き出す助けになると期待している。

ベトナム観光促進計画や観光に関する国家活動計画では、今後数年間の観光関連施策が提示されている。これには2020年に向けた政策戦略や2030年に向けたビジョンなどが含まれ、「国内外での観光促進を強化」「独自性の豊かな観光製品の創出」「旅行やサービスの競争力アップ」「みやげものの産地紹介や販売促進」「ベトナムの伝統手工芸村を拠点とした観光複合施設の設置」などが、盛り込まれている。

VNATのゴー・ホアイ・チュン副局長は、観光促進のために今年、国の観光促進プログラムと観光国家行動計画から300万ドルを超える予算を確保すると明らかにした。さらに、PPP方式のプロジェクトや観光関連の組織、私企業や観光地を抱える各地方行政など、ほかの財源からも、さらに追加で1200万ドルが用意される予定だという。

人材育成が観光業界の最大で最優先の課題だ。違法行為や不公平な競争や訪れる観光客らの不便を最小限にできるよう、定期的な観光事業者らの査察なども行われる予定という。