ベトナムで初 日本政府観光局「ハノイ駐在員事務所」を開設

ベトナム観光総局と日本政府観光局(JNTO)は3月末、ハノイ市で覚書を締結し、「日本政府観光局ハノイ駐在員事務所」を開設した。同様の拠点開設は日本にとってベトナムで初めて。日本とベトナム間の観光客の往来がさらに活性化すると期待される。

JNTOでは、事務所開設に合わせて、新しくベトナム人向けの日本観光情報発信サイト、www.camnhannhatban.vnを開設した。ベトナム語で、日本の観光情報や楽しみ方などを提案していくというもので、より多くのベトナム国民が日本の情報に触れる契機になるとのねらいがある。

開設の式典には、ベトナム観光総局のグエン・バン・トアン局長とハー・バン・シエウ副局長、在ベトナム日本大使館の使梅田邦夫大使、日本政府観光局からは松山良一理事長や瓦林康人審議官らが出席。両国の観光関連省庁・部署の担当者らも多数出席して、両国の日越観光促進への期待の大きさを示した。
 

覚書を締結するベトナム観光総局と日本政府観光局

式典で、日本政府観光局の松山良一理事長は、「日越関係はさまざまな分野で発展しているが、中でも、観光分野での発展は著しい。2016年分は、23万のベトナム人観光客が訪日し、70万の日本人観光客が訪越した。覚書の締結と、日本政府観光局の駐在員事務所の開設によって、両国の観光関係や友好関係がさらに深まるよう期待する」と話した。

また、総観光局のグエン・バン・トアン局長は2010年から2016年の間に、訪越した日本人観光客の数は、1.7倍に、さらに訪日のベトナム人観光客の数も1.5倍に、それぞれ増えていることなどを紹介した。

日本政府観光局の駐在員事務所の開設で、両国の観光分野での連携は飛躍的に拡大すると期待される。覚書では、両国外交関係樹立の45周年にあたる2018年には、訪越の日本人観光客の数を100万人、訪日のベトナム人観光客数は50万人を目標に設定している。

事務所の開設を契機に、ベトナム総観光局と日本政府観光局との覚書締結は、日本観光の魅力をベトナムでアピールし、関連情報を発信することを最大のねらいとする。両国の旅行先や観光地などのマーケティングを共同で展開するとともに、観光客への情報提供、情報の共有などを深めて行くという。