ラオカイ省など北西部で「ベトナム観光年2017」 祭りや文化で観光客を歓迎 

今年2017年は、ラオカイ省を中心としたベトナム北西部を舞台にした観光PR企画「ベトナム観光年2017」が繰り広げられる。テーマは「ベトナム北西部の色彩」。北部高地の多彩で魅力的な観光地が、特徴的な文化とともに発信される。

「ベトナム観光年2017 北西部・ラオカイ」と題した企画には、ベトナム北西部のラオカイ省、ホアビン省、ソンラ省、ディンビエン省、ライチャウ省、イエンバイ省、フート省、ハザン省の8省が参加する。山岳地帯が多く、少数民族も多く暮らす北西部で、特色のある観光を発展させ、ベトナムの観光地として地位を確立することがねらいだ。



ラオカイ省では、2017年を通じで地域の観光や文化を発信するほか、観光を軸にした地域のインフラ改善や整備、人材育成の充実、一帯の有形・無形の文化的価値の保存、地方の特徴を生かした旅先や観光ルートの開拓などに取り組む。特に、観光テーマとして、精神性やスピリチュアルな要素を盛り込んだ旅、文化体験が行える旅、北西部独特の風景を楽しむ旅を3本の柱とする。



今年の国家観光年では、四季ごとに行われるさまざまな民族の特徴的な祭りにも焦点を当てる。例えば、ラオカイ省の各少数民族の伝統的な祭りを伝える「春祭り」や夏の祭りである「サパの雲祭り」などがある。秋には、「バットサットの段々畑祭り」や10月に開かれる予定の自転車の山越えレース「第3回オ・クイ・ホ・カップ」などのイベントも注目だ。また、「サパの冬祭り」は、クリスマスから西暦の正月にかけて繰り広げられ、観光客に人気だ。


 
ラオカイ省文化・スポーツ・観光局とサパ区、バットサット区、ラオカイ市はまた、この1市2地区で協力し、豊かな自然資源を生かす花をテーマとした観光も開拓する考え。第1四半期と第2四半期には、ファンシーパン山を登る観光客向けに、見ごろになるつつじの花見を計画するほか、3月~4月と9月~10月には、バックハ区とシーマカイ区で、「タム・ザック・マック(ソバ)の花」の祭りを行う予定。同省では、このようなイベント開催の効果も手伝い、北西部の自然や景観を楽しむために訪れる観光客が多く誘致できると期待している。



このような花を楽しむ旅のほか、今後は、北西部の少数民族の暮らしや地域の文化に触れる「コミュニティ旅行」、「北西部の段々畑の観光」、「高地の市場訪問」、「ホン川沿いのスピリチュアル観光」、「ダー川沿いの旅」、「伝説や神話の足跡をたどる旅」、「ディン・ビエン・フーの戦争ルート」などの観光も提案していくという。

北西の各省を訪れる観光客はここ数年、毎年増加。平均で年間約10%のペースで上昇している。ラオカイ省などでは2020年での目標として、海外からの観光客230万人、ベトナム国内の観光客1400万人の訪問を目指しており、観光業の総収入額は年間約22兆ドンに達すると見込んでいる。