観光都市・ホーチミンへ イベントやツアー、目白押し

ホーチミン市には今年、年間550万人の外国人観光客が訪れ、前年同期比2.62%増の116兆ドン(約5800億円)がもたらされた。同市では、観光を主要産業と位置付け、さまざまなイベントの開催やソフト面、ハード面でのインフラ整備を進めている。

同市は5月半ばから、ストリート・アート・パフォーマンス「ホーチミン・シティー・ストリート・ショー」を土日の午前8時から午後9時まで開催。ストリート・アートとベトナムの地域伝統文化との融合を目指し、伝統歌謡のクアンホ、ドンカータイトゥ、伝統舞踊のゴンチェンなどを外国人観光客に紹介している。

7月からは、バックパッカーに人気のあるホーチミン市のブイビエン通りが週末の夜間、歩行者専用道となり、音楽ライブなどが開催され、大勢の人でにぎわっている。同市では、観光客にやさしい街をめざし、通行や専門店、飲食店のサービス向上を図っていくとしている。

イベントの目玉の一つが10月、グエン・フエ・ウォーキング・ストリートで開催されるファッション・テクノロジー・フェスティバル会場には、国内外のデザイナーの製品を紹介する100以上のブースが並び、顧客がオンラインで商品を購入したり、スクリーン上で製品を試着したり、ハイテクとファッションの融合を体験できる。

新たなアングルから市内観光を楽しんでもらう商品も登場した。同市の人民委員会は2017~20年にかけて水路を活用したツアー商品を計画。都市部の運河を含めて、サイゴン、ドンナイ、ニャーベ、サイラップ、ロンタウなどの少なくとも7つの水路で実施、2017、2018年に年間45万人の集客と約27億円の収入を見込み、年間15%の成長を目指している。

観光は、今や同市の主要産業になりつつあり、2020年までに市のGDPの11%にあたる165~170兆ドン(8200~8500億円)を占める期待されている。