高原の避暑地、ダラットへの招待(上) 観光局が5つの散歩ルートで魅力PR

ベトナム中南部、ラムドン省の省都、ダラットは、フランス植民地時代に開発された中部高原の美しい避暑地だが、まだ海外での知名度は低い。ダラットの魅力を上下2回に分けてお届けしたい。今回は、ラムドン省文化・スポーツ・観光局が制定した5つの散歩ツアーを通して、ダラットの名所を案内する。

標高約1500メートルにあるダラットは、涼しい気候を活用した花や野菜の生産が盛んだ。湖や滝などの自然美も楽しむことができる。しかし、海外での知名度はまだ低いのが現状だ。そこで、観光客をより多く呼び込もうと、このほど、ダラットPRとなるテーマごとの「5つの散策ルート」を策定した。

1つ目の散策ルートとして文化・スポーツ・観光局が提案したのは、スアンフォン湖の湖畔をめぐる約1キロメートルの周遊コースだ。湖では水上自転車を借りることができたり、乗馬体験や写真撮影なども楽しめる。地元の名店である「タントイ・レストラン」や人気のコーヒー店「F’ Garden」でのおいしい料理や飲み物も魅力。スーパーのビッグCも近くにあり、買い物にも便利だ。湖の周囲をぐるりと一周するチャン・コックトアン(Trần Quốc Toản)通りを歩けば、ダラット植物園などを見物し、ダラット市の中心部でおみやげものなどを探しながらの、約3キロの散策となる。

2つ目の提案は、スポーツがテーマの散策。同市中心部から3キロほど離れたところに、よく整備されたゴルフ場があり、避暑地ならではのスポーツ目的の観光誘致にも力を入れる。

3つ目のツアーは、社寺をめぐる精神的な散策。同市中心部からレ・ダイ・ハン通り(Lê Đại Hành)を通って、ベトナムで「ニワトリ」を意味するコン・ガー教会(Nhà thờ Con Gà)までなら1キロ足らずだ。同市中心部から、グエン・バン・チョイ(Nguyễn Văn Trỗi)通りを歩いてリンソン(Linh Sơn)寺へ行ったり、2月3日通りやハイトゥン(Hải Thượng)通り、チャン・ビン・チョン(Trần Bình Trọng)通り、マイ・ハック・デ(Mai Hắc Đế)通りなどを経由して約2.5キロ歩けば、ドメーヌ・ド・マリー教会にたどり着く。


コンガー教会

4つ目は、文化をテーマとした散策を提案する。例えば、チャンレ(Trần Lê)通りから、別名クレイジーハウスと呼ばれるハンガ(Hằng Nga)別荘までの約3キロメートルがある。また、リ・トウ・チョン(Lý Tự Trọng)通りを北上すれば文化センターにたどり着く。湖の南東部側では、チャン・フン・ダオ(Trần Hưng Đạo)通りを経由して、宮殿Ⅰと宮殿Ⅱ、また、ラムドン博物館をめぐることができる。少し離れた山道になるが、ホアン・バン・トウ(Hoàng Văn Thụ)通りを湖から西に向かって登れば、美しいカムリ(Cam Ly)の滝を見ることができる。

5つ目のツアーは、森林散歩の1泊の小旅行で、ダラット中心部から南へ約5キロほど離れたチュイエン・ラム湖(hồ Tuyền Lâm)のほとりのリゾートで宿泊し、自然の美しさを満喫するというものだ。

ダラット市の文化・スポーツ・観光局では、このような散策を策定することで、観光客らにダラットの楽しみ方や体験などをアピール。同市の知名度アップにもつなげたい考えだ。