クアンビン省の洞窟ツアー人気、観光客2300人以上が参加

ベトナム北中部クアンビン省、フォンニャ=ケバン国立公園にある洞窟群の観光が、人気を集めている。世界最大級のソンドン洞窟やラオ・トゥオン洞窟、エン洞窟など一帯の洞窟群に入る観光ツアーは、2017年は1~9月の9カ月で前年より425人多い2319人の観光客を集め、売上高は166億ドンに達した。

写真㊤=ヴァ洞窟やヌオック・ヌット洞窟などをめぐる観光ルートは多くの観光客の注目を集めている

洞窟探検の観光ツアーを展開する旅行会社チュア・メ・ダット(オキサリス社)などが明らかにした。同社は、フォンニャ=ケバン国立公園管理委員会と協力し、国立公園内の洞窟の新たな観光ルートの開発などに取り組んでいる。

フォンニャ=ケバン国立公園の洞窟群は、大小合さまざまな洞窟が複雑な地形をつくりだしており、ユネスコの世界自然遺産に登録されている。なかでもソンドン洞窟は、全長が約7キロメートルで、世界最大級とされる。

今回オキサリス社は、公園管理委員会と協力して、大小300以上もある洞窟のうち、エン洞窟、ラン洞窟などの観光ルートを新規に開拓。エン洞窟とラン洞窟をめぐるルートへ観光客らを実験的に案内したところ、ほとんどの観光客は内容に満足し、ツアーを高く評価したという。

一足先に2016年に開発されたヴァ洞窟とヌオック・ヌット洞窟をめぐる観光ルートも人気で、今年は訪れた観光客が832人となった。

観光客が増えていることを受けて、同社は、ガイドやスタッフの教育や救助訓練などにいっそうの力を入れているという。安全装置などの準備や事故が発生した場合の緊急対応、医療設備の準備など、観光客のための安全対策が充実された。また、スタッフ同士の円滑なコミュニケーションを確保するための衛星電話などの通信設置も充実され、ツアー参加者の安全確保に役立っている。

さらに、フォンニャ=ケバン国立公園一帯の自然遺産の価値を維持する作業に関心をもって取り組んでおり、今後、観光ルートの衛生管理や環境の保護なども徹底していくという。