ホーチミン・アオザイ祭りが開幕 世界遺産の洞窟モチーフの作品などをショーで披露

アオザイの魅力を伝える「ホーチミン・アオザイ祭り」がこのほど、ホーチミン市内で開幕した。今年は、ベトナム北中部クアンビン省の観光PRのため、デザイナーのニャット・ズンさんが世界自然遺産の洞窟などをモチーフデザインしたコレクション「洞窟の王国」が注目を集めた=写真。祭りは25日まで開かれる。

ホーチミン市で行われるアオザイ祭りは、同市人民委員会が主催する年中行事で、今年で5回目。今年は「ホーチミン市のかわいいアオザイ」がテーマとされた。同市の観光のブランド力を向上させ、国内外から訪れる観光客の注目を集めるために、アオザイのショーをはじめ、講演会など、アオザイの魅力を伝える多くの活動が行われ、約8万人の来場者を見込んでいる。

祭りの目玉となるのは、祭りを機に発表されるベトナムの有名デザイナーたちのアオザイコレクションだ。今年は有名デザイナー22人が参加、期間中、延べ1200作品が披露される。

開幕イベントのアオザイファッションショーでは、このうち13のコレクションの800点に及ぶアオザイが発表された。伝統的なアオザイに近代的なテイストを加味した作品の数々は、アオザイのすばらしさを再認識させ、訪れた市民らを魅了した。

注目を集めたのが、クアンビン省の観光促進情報センターとニャット・ズンさんがコラボレーションしたコレクション。作品には、伝統的な高級シルクが素材として使用された。

クアンビン省は、ユネスコの世界自然遺産に登録されているフォンニャ=ケバン国立公園を中心に美しい鍾乳洞の洞窟があることで有名で、ズンさんのアオザイは、雄大な洞窟の風景や色、美しい自然などがモチーフとされた。開幕式典でのショーの様子は、ホーチミン市のテレビ局が生中継したほか、SNSのフェースブックや動画投稿サイトのユーチューブでもライブ配信された。