ハノイで観光テーマの企業交流 日本人客の誘致目指す

ハノイ市観光局はこのほど、ハノイ市内で、日越の観光関連企業やメディアなどが情報交換や商談を行なう面談会を開催した。ハノイ側からは、市観光局の代表者や、46の市や省などから旅行会社などが出席した。

日本側からは、旅行会社や新聞社など19社が面談会に参加し、最初に首都ハノイの情報や魅力などを伝える映像を見た。また、会合後には、日越の企業などによる個別の商談などが繰り広げられた=写真

ハノイ観光局のチャン・ドック・ハイ局長によると、ハノイを訪れた外国人観光客は2015年から2017年にかけて約18%増の成長を見せたという。2017年にハノイを訪れた外国人観光客は、前年比23%増。2018年の1~7月の7カ月間にハノイを訪問した外国人観光客は、計340万人にのぼり、2017年の同期と比べ21%増加した。

このうち、日本人観光客は常に、国別で見たハノイ訪問者の「トップ3」に入っているという。2017年にハノイを訪れた日本人観光客は、前年比で22%増、7カ月間では計16万6437人で前年同期と比べ8%増加だった。

ハノイ観光局のハイ局長は、「両国の観光業を発展、促進させるために、日系の旅行会社やメディアとともに、日本人観光客向けに好ましい条件を実現させ、支援を続けたい」として、日本側からハノイへの観光客の送り出し加速に期待を示した。また、首都ハノイへの観光促進のために、ベトナムの航空会社との連携にも期待した。

日本からの参加企業を代表し、舞台上ではJTBからの発表が行なわれ、「ベトナムにより多くの日本人観光客を送り出せるように、戦略を考えなければいけない」などと発表した=写真

JTBの発表では、ベトナムを訪れる日本人観光客のうち、実際にはハノイを訪れる割合は、縮少傾向にあると指摘。 ベトナムが日本人観光客を引きつけ続けるためには、「 インフラ整備、交通法制の強化、ビザ手続きの簡素化、ツアー価格の調整など、観光地PRの促進とより多くの情報が必要だ」とした。

日本政府観光局(JNTO)ハノイ事務所の高橋歩所長は、「ベトナムのインフラや交通は改善すべき課題があるが、日本人観光客はベトナムへの旅行について、安心できる旅行先で、多様な体験ができると考えた。ダナン市、ホイアン市、ハロン湾などの観光地のほか、ハノイでは、旧市街でストリートフードなどを楽しむ旅などが人気だ」と傾向を分析した。