年初1カ月の外国人観光客 150万人超える

統計総局は1月29日、1月末までにベトナムを訪れる外国人観光客の数が、約150万人超となる見込みだと発表した。前年同月と比較して、約5%の増加となるという。海外在住のベトナム人が新暦の正月時期に多く帰国したことや、冬期休暇などで、ヨーロッパなどからの観光客が増えたことが好調の理由という。

前年12月と比較すると、ベトナムへの外国観光客は9.3%増えた。このうち、空路での訪越は前年同月比1.4%増、陸路が同26.9%増。海路の利用者は減少した。

ベトナムを訪れる外国人観光客の大部分を占めたのはアジア各国からの観光客で、計110万人に達した。前年同期比5.4%増だった。

中でも、韓国からの観光客が前年同月比23%増と大きく伸び、中国を抜いて外国人観光客数で第1位になった。これに対して、中国からの観光客は、10.7%減少した。

国別ではほかに、日本が前年月比11.3%増、台湾が同31.4%増、マレーシアが同9.4%増、タイが同39.7%増、フィリピンが同20%増、インドネシアが同18.7%増だった。観光客が減少したのは、カンボジアとラオスからで、前年同月比でそれぞれ61.3%減と27%減だった。

ヨーロッパからの観光客は、前年同月比3.1%増。このうち、ロシアからが同2.2%増、イギリスが同3.9%増、フランスが同1.3%増、ドイツが同3.9%増、スウェーデンが同6%増、イタリアが同3.9%増などとなった。アメリカ大陸からの観光客は7.8%増。アメリカ合衆国からは11%増えた。

オセアニアからの観光客は同0.2%増と微増。アフリカからは同2.1%減少した。
国内の観光客数は660万人で、このうち宿泊を伴う観光客数が340万人だった。観光分野の総売上高は56兆5000億ドンで、前年同月比6.6%増だった。

統計総局によると、ベトナムを訪れる外国人観光客が2019年の1年間で、1800万人に達する見込みだという。国内の観光客が8500万人、売上高が700兆ドンと見込んでいる。ITなどの導入で、ベトナムの観光業はまだ発展の余地が多くあるが、一方では課題も多い。だが、観光総局では昨年の観光事業の好調ぶりに満足しており、「ベトナムの観光業が、世界のなかで一歩前進した」と評価した。