環境に優しいエネルギー生産として注目される小規模風力発電だが、省エネと同時に、風力発電の風車があるユニークな風景が、人々を魅了し誘致するとして、観光資源としても注目されている。

観光地への風力発電設備設置の先駆的な企業としてなのが、「1516建築内装観光」社だ。同社は、景観に彩を添える風力発電設備の設計デザインと、おもしろく、美しい景色作りで社会に貢献している。

メコンデルタ地方の宿泊施設、「ホームトラベル・メコン・カントーリゾート」(カントー市カイラン地区トゥオング・タイン)は、客室が、タイドー川べりの果物のなる木々がたくさん生える場所にあり、そこに小型風力発電施設の風車が並ぶ。発電されたクリーンエネルギーは、客室での明かりなどに使われる。小型風力発電の使用は、ベトナム国内の宿泊施設では初めてで、ホテルやサービスの予約専門サイトのアゴダやブッキングなどで高く評価されている。


メコンデルタのカントー市のリゾート施設に設置された風力発電タービン

1516建築内装健康社はもともと、小型風力タービンを活用した再生可能エネルギー活用プロジェクトで、辺境地や貧しい人々に再生エネルギーを提供するという社会貢献を続けてきた。小型風力発電を観光分野に広げたパイオニアでもある。

風力発電用のタービンがある景色は、観光客の目には、ユニークな、おもしろい風景に映るようだ。観光客らの注目を受けて、集客に活用する例が徐々に増えている。

ニャチャン市の観光施設、ヴィンパール・ニャチャンリゾートでは、小型風力タービンを、あえて明るい黄色で塗装=写真㊤。緑や海、空に映えるポップで元気な風景を作りだしたところ、これを目当てに訪れる人もいるなど、観光客らの人気を集めている。