赤れんがと緑豊かな癒やしの村 ハノイ郊外のノム村の魅力

ハノイの東30㌔に位置するフンイエン省ヴァンラム県ダイドン市のノム村は、200年の歴史と伝統を有する自然豊かな村だ。ベンガルボダイジュの木々と古くからの泉、素朴な街並みが訪れた人を迎えてくれる。ハノイから日帰りで行けるのどかな村の魅力を紹介しよう。

200年以上前に築かれたという村の門は、四本の柱で支えるアーチ構造が特徴だ。赤れんが通りは、こけむした壁と民家が続く細い小道で、簡素な作りの家屋が、住民の素朴な暮らしぶりを伝えてくれる。ハノイからわずかの距離にありながら、ここには大都会の喧騒とは無縁の閑静な世界が広がっている。

カイ川にかかるノム橋は、同省に残る唯一の石橋で、幅は約2㍍。人がすれ違うのがやっという広さだ。橋を渡ると、1680年に再建されて以来、改修が重ねられてきたノム寺が現れる。同寺には長年、災害や洪水から守られてきた100以上の仏像が安置されている。村の北部にあるノム市場は月に12回開催される。市場はかつて、銅の取り引きでにぎわったといいう。旅行業界では、ここを「平和で、写真向きで素朴な場所」と宣伝している。歴史があって絵になるノム村は、ハノイから日帰りで立ち寄ることができる。