コロナ禍でも人気衰えず フーコック島、300万人突破へ

ベトナム南西部、キエンザン省のフーコック島は、リゾート地として国内で最も人気の高いスポットの一つだ。同省観光局のチャン・チ・ズン・ディレクターによると、2020年の1~10月には、新型コロナウイルスの流行にもかかわらず290万人が訪れた。年間では300万人を突破すると見込まれている。(VEN)

ベトナム最大の島、フーコック島は近年、アジアの中でもトップクラスの人気を誇る観光地となっている。2012年に国際空港が建設され、14年には外国人観光客を対象に30日間のビザ免除が認められるようになった。白い砂浜と青い海。島の大きな面積を占める国立公園には、多様な野生動物が生息し、ハイキングやトレイルも楽しめる。豪華なリゾートホテルには、アジア各地から富裕層やセレブが訪れる。

フーコック島は、積極的に観光投資を誘致してきた。ベトナム観光総局(VNAT)の担当者によると、アミューズメントやエンターテインメント、海洋エコロジーエリアに接続する新たなリゾートが建設されたことが、さらに集客につながった。プーケットやバリ、モルジブといった世界的に人気の高いリゾート地の一角に食い込もうと、現在も多くの野心的なプロジェクトが進められている。

VNAT によると、ベトナムではこのほど、国内観光需要刺激に向けたプログラムがスタートした。島は、そのプログラムの最初の対象エリアに選ばれた。効果はすぐに現れ、同省観光局のチャン・チ・ズン・ディレクターは、「新型コロナウイルスの流行にもかかわらず、昨年10月の観光客数は、前年比50%を超えた」と話す。フーコック島のにぎわいが、国内観光復活の一つのきっかけになれば、と国内の期待が集まっている。