ハスは「ベトナムのシンボル」

ハスは夏の初めから7月の終わりごろまでがシーズン。ハノイの西湖にある「ハス湖沼」では、花々が美しさを競い合う。夜、あたりはハスの香りに包まれ、とても落ち着いた良い気分になれる。

 

7月のこの時期、ハノイでは、ハスを載せた自転車が往来するのをよく見かける。このような花の販売は、ベトナムの人々には見慣れた光景だ。家庭やオフィス、レストランでも白とピンクのハスを飾る。

ハスを楽しむもう一つの方法は「ハスのお茶」。ハスの香りで漬ける緑茶だ。ハノイで暮らす人々はハスのお茶を飲みながら、ハスを観賞する。リラックスできる豊かな時間だ。

ハスのシーズンは美しい写真を撮るのに適している。“正式な定義”ではないがベトナムではハスを「ベトナムのシンボル」として扱うことがある。この花はとても特別だ。決して美しくはない湖沼に植えられているが、清潔さを持ち、優しい香りで周囲を包む。

ハスは明るい美しさと純潔さを表す。それは、ベトナムの民族的な性格と共通している。ベトナム人なら、このハスについての詩を知っているだろう。ベトナムの人々の清潔な人生と高潔な性格をハスになぞらえて詩っている。

湖沼のハスに比べて何が綺麗と言うのでしょう。

緑の葉っぱ、白い花、黄色の蘂(しべ)。黄色の蘂、白い花、緑の葉っぱ。

泥に近くても、泥の汚れた匂いに影響されていない。

ベトナムの女性はハスと一緒に写真を撮ることが好きだ。ハスの美しさと「自分もハスのように輝いている」ことを思い、記念にする。ハノイ市内で一番人気ある撮影場所はやはり西湖の「ハス湖沼」。湖沼に入るには3万ドンが必要になるが、シーズンのこの時期、混雑を避けて綺麗な写真を撮るためには早起きをしなくてはならない。午前5時ころには皆さん撮影に訪れる。撮影時、女性たちはアオザイを着たり、昔の質素な衣服を着用したりする。

ハスが満開になるのは一年に一度きり。美しい記念の一枚を撮ってみてはいかかでしょう。