11月20日は、ベトナムで学校などの先生や恩師に感謝を示す「先生の日」です。全国の学校や大学で祭典などが行われたほか、母校の歴史の節目には卒業生がお金を出し合って学校にプレゼントをしたりします。その様子を少し紹介します。     (VNLハノイ)

写真㊤=「先生の日」の学校では、先生にお礼をしたり、記念写真をしたりする姿が見られた

ベトナムの「学校の日」には、学生たちが先生に日ごろの感謝を伝え、お花などを贈る風習があります。ベトナムではいろんなものごとを教えてくれる先生という存在をとても大切にして、尊敬しているからです。また、歴史のある学校ではこの日、大規模な祭典が行われたりもします。

現役の学生や生徒はもちろんですが、以前勉強を教えてもらった教え子や卒業生も、久々に友だちと集まり、同窓会のようになります。みんなでそろってお礼の品やお花を持って母校に、恩師にお礼に行きます。今年の先生の日は日曜日で休日でしたが、ベトナム全土の学校で、学生と先生がたくさんあつまり、楽しくおしゃべりをしたりして過ごしました。

私の母校である国立バクザン能力高校(バクザン省バクザン市)では、先生の日に合わせて、学校創立25周年の記念式典が行われました。同校でベトナム文学を教え、今は定年退職している83歳のチュット先生は久しぶりに同校を訪れて式典に参加、学生たちとの会話を楽しんでおられました。そのチュット先生も、100歳になる自分の恩師のもとに、お礼に伺ったそうです。ベトナム人はそれくらい先生を尊敬しているのです。

ベトナムの高校で、女子学生が式典などで身につける制服は白いアオザイですが、この日は女子高校生たちも、卒業生の女性たちも、アオザイ姿の人がたくさん見られました。

25周年を迎えた国立バクザン能力高校では、私たち卒業生一同が高校に記念室を贈呈しました。

同校の先生の日には、チャリティー活動のブースや読書促進のブースなども設けられました。生徒たちや卒業生の子どもたちも、チャリティー活動のブースに参加し、いっしょうけんめいお手伝いをしていてほほえましかったです。


チャリティー活動のブース

このようなイベントは、お金がある人が貧しい人を助け、元気な人は弱い人を助けるというベトナム人の考え方に基づいて行われており、教育的にもとてもいいことです。

お礼をするのは、学校の先生だけではありません。大人が通う文化センターやおけいこでお世話になる先生などにもお礼をします。ヨガセンターでは外国人の先生にもお花がプレゼントされ、記念写真を撮る姿も見られました。

このように、いろんな場面で先生にお礼をするのが先生の日です。ベトナムらしい、とてもいい風習だと思います。