夏の到来告げる「トランペットの花」 ユリが見ごろのハノイ

4月の初旬から5月にかけてベトナムで楽しめる花のひとつに、ユリ(テッポウユリ)があります。この花は、ハノイ市をはじめベトナム北部では「初夏の訪れを告げる花」とされています。(VNLハノイ)

ユリのつぼみは薄緑で、細長い形をしていますが、これが咲くと、花はトランペットのような形に美しく開きます。ベトナム語でこの花を「ホア・ロア・ケン(hoa loa kèn)」と呼ぶのは、その見た目からです。ベトナム語でホアは花、ケンはトランペットやスピーカーを指すのです。しばしば短縮して「ロア・ケン」と言います。地域などによって「ホア・バック・ホップ(hoa bách hợp)」と呼ぶこともあります。

ロア・ケンは、とてもよい香りがします。部屋に飾っているととてもリラックスできるので、女性が大好きです。ロア・ケンは、ベトナムでは、「明るい女の子」を象徴する花でもあります。

ロア・ケンは、みんなが好きな花ですが、花を楽しめるのは主に4月から5月の初旬までの短い期間だけです。この時期はどこでも花を飾るとなると、ほとんどがロア・ケンです。家や会社、お店やレストラン、ホテルなど、どこでもロア・ケンが見られます。

ハノイ市をはじめ、北部の路上では、ロア・ケンの花売りがいっぱいです。自転車に山のように花を乗せて、毎日街角で販売しています。

女性はだれでもロア・ケンが大好きですので、花を飾っていっしょに記念写真を撮ったりしています。

値段は花10本で3万~5万ドン(約150~250円)。花は一週間ぐらいもちます。ぜひハノイを訪れたらロア・ケンの花を楽しんでください。この花が終わりに近づき、ハノイもいよいよ、本格的な夏です。