Vietnam News Liner(ベトナムニュースライナー)のウェブサイトを運営するNews Liner(ニュース ライナー)が毎週、お届けしておりますラジオ大阪(OBC 1314kHz)の情報番組「朝かつ」(日曜午前7時20分スタート)。番組に登場して頂いたゲストの皆様のお話を掲載します。

今回のゲストは、大阪商工会議所国際部の丸山新二部長、ジャーナリストの井上雅雄さんです。ベトナムに進出する際に力強いバックアップとなる大阪商工会議所の新しい企業支援について、井上さんとともにお話を伺いました。

――前回は大阪商工会議所国際部さんのご紹介と、ベトナムの有益性・有効性について、また、具体的に商工会議所さんがベトナムへの支援策として取り組まれていることについてお伺いしました。今回はベトナム南部の有望な工業団地に、中小企業の方々も進出しやすいような工場をお造りになるということですね。

ベトナムでは大企業さんだけでなく、中堅企業の皆さんの進出もかなり、見られるようになりました。今後、ベトナム政府としても自国の産業の発展のために、加工業など基礎技術を持った日本の中小企業さんの進出を望む声があがっています。そのために、工業団地の造成を進めています。

――加工業とは、具体的にはどういう分野でしょうか。

金属加工、熱処理などです。日本の中小企業の皆さんは専門的な技術を極めており、非常に高い水準にあります。しかし、単工程で一つのことに集中されている面もあり、何社か集まっていろんな加工が完成する、ということも多くなります。海外に進出される場合、単独で行かれると仕事が取りにくいケースも予想されます。不安を感じられる面もあると思います。それを集団で、ある程度固まっていくと仕事が取りやすいし、様々な面で安心でもあると思います。こうした集団での海外進出は、私ども(大阪商工会議所)だけで、考えているのではなくて、実際に中小企業さんで、そのような形でベトナムに進出できないか、ということを考えた方がいらっしゃいます。企業さんの事例があり、われわれ商工会議所が支援していく。ここ数年、こうした形で、支援を続けてきました。現在、何とか形になってきたというところでございます。

――その工業団地について教えてください。
ロンドウック工業団地という、ベトナム南部の大都市・ホーチミン市から車で約1時間、立地条件としてたいへん有利な場所にあります。商社の双日さん、大和ハウス工業さん、神鋼環境ソリューションさん、の日本企業3社とベトナム企業の合弁会社によって造られました。日本企業が中心になって造ったというところで、何とか中小企業さんが進出しやすいように、単に「原っぱ」じゃなくて、「建物を建てた上で機械を持ち込んだらすぐに始められますよ」というようなところを、ぜひ造ってくださいとお願いしたところです。

――こうした工業団地に、単独ではなく、皆さんが団結して行かれるというのは良いですね。

今は、様々な仕事のネットワークを構築していかないとだめだと思います。単独よりも多数のほうが、いろいろな形で広がっていきます。大阪・豊中市の富士インパルスの社長さんは「日本の市場だけでは廃ってしまうかもしれない技術も多いので、集団で外国へ出向いてその地で磨かれることが現地の発展にも繋がり、日本の技術の発展・維持にもなる」とおっしゃってます。
今、やろうとしているのはレンタル工場で、さらに細かく区切ってお試しいただけるような形態をとっています。大きな出資をせずに、気軽にトライできるように考えています。

――どれくらいのスペースを設置されるのですか。

最低で100㎡、この秋からいよいよスタートします。環境がやっと整ってきたというところですね。
500㎡、1000㎡といった標準的な工業団地の区分けに比べたら小さいですが、進出しやすいように区分けしました。進出に熱心に取り組まれている企業の皆さんを支援し、PRのお手伝いしています。

――分かりました。これからも国際部さんにはいろいろご相談させていただきたいなと思います。ありがとうございました。