ハノイの秋、落ち葉、サウの木…小さなフルーツ

 

ベトナムは南から北までどこの地方にも特徴があり、それぞれシーズンが違います。南部と中部は一年中、夏のように暑い日が続いていますが、北部には四季があり気温もよく変わります。

北部にあるベトナム首都のハノイの季節を「女性の性格のように変わる」と表現することもあります。

春・夏・秋・冬。それぞれの季節ごとに美しさと特徴があります。どのシーズンも心に触れ、気持ちを和ませてくれますが、わたしは、秋が一番好きな季節です。秋の美しさは特別だと思います。気温も涼しく、とても過ごしやすく感じます。秋は木の葉が黄色や赤色になり、落ち葉となって、ロマンチックな景色を見せてくれます。

木々の中でハノイにしかない「サウ」という木をご紹介します。サウの木は樹齢が数十年というものも多くあります。

この木は丸くて小さな実をつけます。色が青い間は、とても酸っぱいのですが、熱せば果実は甘くなり、大変おいしく食べられます。

 

小さな「フルーツ」(果実)ですが、とても魅力的です。そのまま食べることもできますし、材料として料理にも使えます。

空芯菜という野菜を茹でる時に、サウフルーツを4個くらい出汁(だし)に入れると、酸っぱさが加わり、爽やかな味になります。ご飯と一緒に頂くと、とても食べやすく、夏には、毎日これを食べても飽きないほどです。

サウが熟せばジュースを作ってもいいし、そのまま塩を付けて食べてもとても美味しいです。シーズンには、どこの市場でもサウをたくさん売っています。皮をむいて冷蔵庫に入れておけば、長い期間保管することができます。