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満足感、見た目の高級感にもこだわり 田中料理長インタビュー
燕の巣の魅力や調理方法、今後の展開についてANAクラウンプラザホテル大阪 中国料理「花梨」の田中孝尚 料理長に聞いた。
――今回の「燕の巣フェア」では、スープからオードブル、デザートと幅広い料理がそろっています。留意した点は?
田中 非常に高級な食材なので、燕の巣をしっかりと食べたという「満足感」を大切にしています。たとえば、スープの場合、スープの中に入れてしまうのではなく、あえて別皿にして、そのままでも、スープの中に入れても楽しめるようにしています。
─アワビを使ったり、金箔をあしらったり、豪華な印象ですね
田中 味はもちろん、見た目の豪華さにもこだわりました。一口食べる前にぜひその見た目も味わって、写真を撮ってSNSで友人や知人に紹介していただければありがたいです。
─調理の上で難しい点は?
田中 燕の巣は、乾燥食品で、戻したときの食感が大切です。いろいろ方法はあると思いますが、私は熱湯を注いでそのまま冷ましながら自然に戻しています。戻し過ぎると、量は増えますが、大切な食感が損なわれるので、その点を注意しています。
─「黒胡麻プリンと竹炭杏仁豆腐の二層仕立て 燕の巣添え」をいただきました。舌触りと甘さ加減が絶妙です
田中 燕の巣と竹炭の杏仁豆腐、胡麻プリンの甘さのバランス、食感のバランスに気をつかいました。燕の巣をそのままを味わうという意味では、デザートが一番合うと思います。
――家庭でも調理することはできますか?
田中 十分できます。約5㌘の燕の巣を容器に入れて、約10倍のお湯を注ぎ、ラップをして2時間程度戻せばできあがります。合わせるものとしては、コーヒー用のシロップやコンデンスミルク、ヨーグルトに入れるのも良いですね。戻した後は水の入った密閉容器に入れておけば、冷蔵庫でも保存できます。
――今後の展開を
田中 品質の良い燕の巣を仕入れることができたので、他にはない「花梨」ならではのメニューを出していきたいと思っています。燕の巣には、こんなにも可能性がある、ということを出せれば。アイデアは、たくさんあります。小袋入りの乾燥状態の燕の巣に、家庭でもできるレシピを添えて、名物の杏仁豆腐とともにテイクアウト用にすることも検討中です。今回のフェアを通して、燕の巣という食材をもっと身近に感じてもらえるようになれば、うれしいですね。
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VNLオリジナル 2013年9月01日