ハノイでディンビエン省の観光PRイベント バンの花や民族文化を紹介

ディエンビエン省は、ハノイから約400キロメートル西北にある山岳地帯だ。毎年3月から5月にかけて見ごろとなる「バンの花祭り」が開かれるが、今年はハノイ市のリタイトー公園内で1月20~22日、この祭りなど一帯の観光をPRするイベントが開かれた。(VNLハノイ)

ハノイでの観光PRイベントは、ハノイ市とディエンビエン省人民委員会が主催。ディエンビエン省では昨今、山岳地帯に住む少数民族らの独特の文化を活用した観光に力をいれており、ハノイからの観光客を誘致しようと企画された。

リタイトー公園には、ディエンビエン省を撮影した美しい風景写真が多数展示されたほか、特産品や刺繍作業などの実演も。歴史的な英雄や文化や観光地、民族衣装などの展示に加え、春にこの地域で見ごろとなる「バンの花」の紹介に力を入れた。


展示されたバンの花の写真

バンは学名「バウヒニア」とよばれるアジア原産のマメ科の植物で、春に白やピンクの花をたくさんつける。


刺繍作業が体験できる

北西部の山岳地帯の食の名産と言えば、豚バラ肉の焼き肉や燻製水牛肉だ。



独特の赤いおこわ飯は、植物から赤紫色の色素を取り出し、この色つきの水にもち米をひたして作る。

出来上がったおこわ飯と燻製水牛肉。ごまと塩で味つけする。若竹をゆでたものも好まれるおかずだ。

ベトナム文化の多様な側面を伝えるイベントには、地元ハノイっ子だけではなく、外国人観光客らも多く訪れていた。

ディエンビエン省の少数民族の文化や暮らしを紹介する写真も。上の写真では、男性が笛を演奏する山岳民族独特の求愛を紹介している。

ディエンビエン省は、フランスと戦った第一次インドシナ戦争で、フランスの植民地撤退の契機となった「ディエンビエンフーの戦い」が繰り広げられた場所として知られる。だが、今は自然が豊かで、さまざまな民族の文化を体験できる観光地として、知名度を上げている。

ハノイで紹介されたことで、3月の本場でのバン花まつりには、例年以上に多くの観光客が訪れると期待される。ベトナムを訪れた外国人観光客にとっても、記憶に残る体験ができる場所としておすすめだ。