ベトナム最大の製油所が起工 在大阪ベトナム総領事館 領事へのインタビュー①

 

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Liner(ニュース ライナー)が毎週、お届けしておりますラジオ大阪(OBC 1314kHz)の情報番組「朝かつ」(日曜午前7時20分スタート)。番組に登場して頂いたゲストの皆様のお話を掲載します。

今回のゲストは、在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館のカオ・アイン・ジュン領事。タインホア省のギソン工業団地で起工式が行われた「ギソン製油所」についてお話を伺いました。

 

――今朝のお客様は、在大阪ベトナム総領事館のカオ・アイン・ジュン領事です。領事よろしくお願いします。
大規模な石油の精製施設がベトナムで起工したというお話を伺いました。ベトナムのタインホア省のギソン工業団地で建設が始まった「ギソン製油所」です。日本の出光興産、三井化学、さらにクウェートの国際石油、加えてお国の「ペトロベトナム」が出資される合弁会社が運営される予定と伺いました。この石油精製施設についてお話をお伺いしたのですが、ものすごく大きなプロジェクトなんですね。

大変、大きいですね。投資額は今までで最大規模の石油精製所です。

――総投資額はどのくらいになるんですか。

そうですね、総投資額は90億ドルにのぼります。

――90億米ドルですね。日本円にしますとおよそ8800億ですか。
これはベトナム国内では最大なんですか。

現時点(2013年11月現在)では最大ですね。

――そうですか。石油の精製施設ということですが、クウェートのメジャーが入ってるので、クウェートから原油を輸入されて、「精製される」っていうことですよね。
こういった製油所が完成するっていうことは、ものすごく大きな意義があることだと思うのですが…。

そうですね、大きな意義がありますね、ベトナムにとっては。いろいろ意義があるのですが、まずですね、計画の通りに完成すればこの製油所で精製されるガソリン量は、だいたいベトナムのガソリン需要の40%にこたえられます。

――ベトナムの全土ですか。全土で使われるガソリンの40%をこの石油精製施設で精製されるガソリンでまかなうことが出来ると、すごいですね。

それはガソリンだけの話です。でも、ガソリンだけでなくていろいろな製品できると思います。例えばプラスティック、他にもいろいろあるでしょう、いろいろ生産できると思います。ベトナムの化学産業の開発にとってのチャンスだと思います。

――衣料品の元になる繊維であったりとか、当然のことながらガソリンができるわけですから、軽油とかLPGとかも出来ます。様々な化学薬品ができるということは、貴国にとっていわゆる産業の育成につながっていくということでしょうか。

そうですね、つまり付帯産業でしょうか、石油に関する産業も開発出来るチャンスだと思います。

――基本的なことをお伺いするんですが、この石油精製施設はいつ完成していつ精製を開始される予定なんですか。

起工式の時の計画では、2016年末までに工場(施設)の完成、それで操業開始は2017年からです。

――2017年からですか。ベトナムの全土でお使いになるガソリンの40%をまかなうということなんですが、精製能力は1日20万バレルとお聞きしました。

そうですね、つまり年間は(原油を)1億トンを精製出来るという事でしょうか。

――今おっしゃったように付帯的な産業とかいうのもそうなんですけど、着工そのものもこれからいろんな工事をしていく中でいろんな方たちがサポートし、参加していかないといけないですよね。

そうですよね、いろんなかたちで。

――先日の起工式でも、グエン・タン・ズン首相をはじめ、さまざまな貴国の要人の方たちが出席されたということなんですが、そのときの首相のご挨拶について、先日領事に教えて頂いたんですが、多くの関係者の方々に対して呼びかけてらっしゃいますよね。

そうですね、その時挨拶またいろいろ意義とか評価したときは、首相も投資価値に対して、関連の省庁、他のパートナーに対しての要請もありました。そのとき首相は、この様に要請されました。建設工事は今日は正式にスタートしたばかりです、本当にスタートしたばかりです。今後、課題と困難もたくさんあるでしょう。今回の工事を、計画通り40ヶ月の時間で安全かつ効果的に実現させ、期限内に、できればより早期に完成させるためには、首相の資格としてプロジェクトの投資家、それでベトナム中央省庁の皆さん、他のパートナーの皆様方の協力が必要です、ということを言われました。

――巨大なプロジェクト、90億ドルの大変大きなプロジェクト、いまおっしゃったようにベトナムにとって最大の外資の投資案件であるそれはスタートしたばかりで、ということですね。今後、2016年の完成、2017年の商業開始っていうことを、その期限内のさらにより早い時期に完成させるためには、投資家はもちろんのこと関係省庁にも首相の資格としてきちっとした形で協力を要請されたということですね。

そうですね、その様に要請されました。

――なぜこんなことを領事にお聞きしているかと言いますと、領事はご出席なさったんですよね。

ええ出席しました、実際に首相の要請も聞きました。

――たくさんの方が来られてて壮大なもんだったと。

そうですね、1000人くらいです。1000人くらい出席しました。

――この起工式にともなって、タインホア省では、タインホア省そのものの紹介をしたり、あるいは今おっしゃったような付帯事業、産業、業務など非常にたくさんのものが今後予定されているので、タインホア省にぜひとも進出なさって下さいという投資セミナーが合わせて開かれたということも伺いました。こうしたお話を次週詳しくお伺いしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。