ベトナムにおける石油精製プロジェクト ビンディン省長へのインタビュー②

Vietnam News Liner(ベトナムニュースライナー)は、経済・投資セミナーのため来日されたベトナム ビンディン省のレ・フー・ロック省長に単独インタビューを行いました。
その内容を掲載いたします。

――ビンディン省の優位点について教えて下さい。地理的な優位点や充実した港湾設備などのインフラ面、豊富で優秀な労働力と充実した職業訓練体制など、いろいろな分野でビンディン省の魅力を教えて下さい。

地理的な優位性では、ベトナムの中部高原地帯の各省、ラオスの南部、カンボジアの東北部に繋がる地域から南シナ海に行くための最短ルートに位置しています。ビンディンはベトナム南北の中間点で、物資の集結、流通、輸出入品の運送にとても便利です。また交通ネットワークも様々です。道路の交通網では、国道1A号線、国道1D号線、国道19号線、省道・県道があり、海運・鉄道・空路もあります。また、クイニョン国際港は東北アジアや中南米の国々などとを結ぶ国際ルートが20ルート以上あります。ベトナムの港としては3番目に大きな国際港です。1位はサイゴン港、2位はハイフォン港、3位がクイニョン港です。省(県)では一番大きな港です。

――南北のちょうど中間地点にあるので、物資の集積、流通、輸出入品の運送に対して非常に便利であると言うことですね。

現在、クイニョン港群(クイニョン港と周辺の港)のインフラの整備が進んでいます。港湾施設、設備、船舶の着岸場所などに効率的に投資しています。これらの港湾群を利用すれば石油精製所を効率的に運用する事が可能です。

次に労働力についてです。ビンディン省は人口が豊かです。労働力は省の人口の約6割です。またビンディン省には、大学・短大・大学院・職業訓練所があります。いずれも歴史があり、信頼できる機関です。人材についてタイの石油グループはとても関心を持っています。視察、FS調査する時にも、人材の確保は重要な要素のひとつです。
現在、総合的な教育以外に、クイニョン大学はズンクワット石油精製所およびニョンホイ経済区におく石油精製所のために専門的なコースを設けています。毎年約250人の技師が卒業する予定です。ビンディンからズンクワットまで北に約100kmです。

――現在も卒業している方たちがいらっしゃるのですか?

毎年、卒業生を輩出しています。ニョンホイはまだこれからですが、ズンクワットは稼動しています。
ビンディン省はホーチミン市・ビンズオン省・ドンナイ省などの南部各省の労働力を最も多く提供している地域です。

――ということは、たくさん働ける人たちがいらっしゃるということですね。今後、石油の精製プロジェクトが完成すれば、関連の産業がどんどんそこで出来上がっていくということで、もっともっと活性化し、産業が広がっていきますよね。

労働市場の需要の拡大に伴い、ビンディン省の労働力は、省の裾野産業の開発・発展のために必要な労働力だと思います。