ASEAN経済相会合、年末の共同体設立を再確認

ASEAN経済相会合に出席したベトナム代表団

クアラルンプール(マレーシア)で開かれていた第47回東南アジア諸国連合(ASEAN)経済相会合は22日、経済共同体(AEC)を含めたASEAN共同体を、当初の計画通り今年末に設立することを再確認した。
マレーシアのムスタパ・モハメド国際通商産業相は、会合初日の記者会見で「地域間での摩擦や世界的な問題など課題はあるが、各国閣僚は、共同体設立という目標実現に向けて手を緩めないことを約束した」と話した。

会合では、年末までのAEC設立に向けて残されたいくつかの課題について議論。設立の準備作業は9割程度、完了したという。ASEAN経済共同体の設立によって、一大市場と国境をまたいだ製造拠点が形成されることになるが、「域内の各国が平等に経済成長と利益を享受することを目指す」との方向性が改めて示された。
今回の会合では、域内の関税撤廃も議題となり、会合のハイライトとして注目された。モハメド国際通商産業相は、これについて「輸入関税の95.99%が撤廃される」との見通しを示した。
また、ベトナムのグエン・カム・トゥ商工省副大臣はメディアに対し、「ベトナムは常にAEC設立に前向きであり、設立に向けてリーダーシップを発揮してきた」と成果を強調。「今年末の設立までに、サービス、交通、インフラ整備の3分野を柱とした国内施策の詰めの作業に入る」と述べた。