中国の習近平国家主席 ベトナムを訪問

中国の習近平国家主席(共産党総書記)が5日、2日間の日程でベトナムを訪問した。中国主席の訪越は、2006年以来9年ぶり。南シナ海をめぐる緊張が高まるなか、中越関係やベトナムと諸外国との関係において、重要な節目となりそうだ。

写真㊤=ノイバイ国際空港に到着した中国の習近平国家主席
訪問を契機に、ベトナムは自国の独立、自治、多国間主義と多様性を重んじるといった外交政策を再確認。同時に、相互理解と両国の利益、平等などの精神にもとづき、中国との関係を強化したい考えだ。さらに、国際法のもと、東海(南シナ海)におけるベトナムの利権を保護し、中国と歩調を合わせて紛争を解決し、海上の平和と安定を維持するとした。

今年、両国は外交関係樹立65周年を記念して、さまざまな活動を展開している。両国省庁や地方自治体の間の関係も強化され、ベトナムと中国の間の人的交流も活発に行われた。

二国間の経済や貿易、投資の関係もまた、目覚ましく進歩した。2015年の1~9月の貿易総額は490億米ドルに達し、前年同期比16%増加した。このうち、124億ドルはベトナムからの輸出が占めた。

国別の投資金額でみると、昨年末の段階で中国は第9位。1180件のプロジェクトに対して84億ドルが投資された。また、観光の面でも、訪越する外国人観光客が最も多いのが中国で、今年1~9月に約1260万人がベトナムを訪れている。