英国のEU離脱で ベトナムのエビ輸出、減少の懸念

ベトナム水産輸出加工協会(VASEP)によると、今年のベトナムからイギリスへのエビ輸出は、6月15日までで4750万ドルに達し、前年同期比約16%増だった。だが、英国のEU離脱が決まったことで、協会では今後の輸出への影響に懸念を示している。

イギリス向けのエビ輸出量は、1~4月の4カ月間は39%増と順調に増えていたが、最近になって輸出量が急降下した。詳細を見ると、5月の輸出は昨年同月より28%減少。1~5月の5カ月間の輸出量の増加分も21.6%増に圧縮された。

6月23日に行われた国民投票でイギリスがEUから離脱すると決まり、為替も影響を受けた。ポンドもユーロも価値を下げたため、今後、ベトナムからのイギリス、またはヨーロッパへのエビの輸出量は、大きく減少すると同協会では見ている。

また、イギリスが欧州連合を離れることは、EU=ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の適用外となるということでもある。この影響で、VASEPでは長期的に見ても、ベトナムの水産輸出が減るとの懸念を示している。