ダナン市、訪日で関西との関係強化 直行便就航へ期待

ダナン市人民委員会のダン・ビエット・ズン委員長が率いるダナン市の訪問団が11月半ば来日し、関西を訪問した。一行は関西経済連合会や地元自治体首長らと会談し、観光や産業振興、経済投資などをアピールしたほか、来年のダナン-大阪(関西国際空港)の直行便就航でも合意した。

写真㊤=関西を訪れたダナン市のミッション団ら
ベトナム中部の中核都市であるダナン市は、国内外から年間800万人の観光客誘致を目指すベトナム有数の観光地でもある。今回の関西訪問でも、観光業については特に強調してアピール。同市人民委員会のダン・ビエット・ズン委員長は、「ここ数年間は毎年、平均約20%の成長を誇っている。発展する観光業界の需要に、人材育成が追い付かないほどだ」と紹介した。

また、すでに就航しているダナン-成田の直行便(ベトナム航空)に加え、2017年にオーストラリアの格安航空会社(LCC)、ジェットスターが、ダナン-大阪(関西国際空港)の新路線運航を予定していることを明らかにした。これは、関西の企業のダナン市進出を強力に後押しするほか、関西とダナンの学生の語学留学など勉強面や文化面での交流を促すとの見方を示し、来年ダナン市で開催予定の日本文化祭などのイベントの盛り上がりにも期待を寄せた。

一方で、経済や社会発展について、ズン委員長は「関西とダナン市の潜在的な強みを相互に発揮できるようにしたい。特に、ハイテクノロジーとIT通信分野で、関西には協力を求めたい」と発言。関西の自治体や経済団体に、ダナン市への進出や投資促進を呼びかけた。ダナン市西部には新しい工業団地が建設したばかりで、日系企業向けの裾野産業地区があることも紹介し、「インフラやサービス、投資条件などで日本・関西の投資家を満足させることができる」との考えを示した。

これに対して、大阪府堺市の竹山修身市長は「関西の中小企業のベトナム進出を促進したい」と述べた。