天皇、皇后両陛下、ホーチミン廟をご訪問

ベトナムをご訪問中の天皇、皇后両陛下はハノイに到着された。お二人にとっては今回が初のベトナムご訪問で、ホーチミン廟を訪れて、献花をされた。

チャン・ダイ・クアン国家主席らの招待を受けて、今回のご訪問が実現した。ハノイのノイバイ国際空港に到着された天皇、皇后両陛下は、ベトナムの民族衣装、アオザイに身を包んだダン・ティ・ゴック・ティン国家副主席に出迎えられた。

1989年に即位された天皇、皇后両陛下は57カ国を歴訪されている。長く両国国民の願いであった天皇、皇后両陛下のベトナムご訪問は、日本とベトナムの友好関係にとって歴史的な節目であり、アジアの平和と繁栄、両国の相互理解に向けたパートナーシップをはぐくむ出来事となる。

アジア・太平洋地域の一員として、日本とベトナムは文化的にも多くの共通点をもち、伝統的に文化や交易の交流を重ね、2国間関係の礎を築いてきた。転換点となった1973年の外交関係樹立後は、両国の友好は発展を続けてきた。

今では日本はベトナムの主要な経済的パートナー国で、最大の政府開発援助(ODA)国でもある。さらに投資規模では世界第2位、貿易相手国としては第4位を誇る。科学技術や教育訓練、文化、スポーツ、観光や環境保護などでの協力も発展し、国連やASEAN、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などの国際組織における日越の結びつきは、地域や世界にも利益をもたらしている。

また、日本の皇室は、日本の雅楽とベトナムの伝統宮廷音楽であるニャーニャックなどを例とする文化的交流や、両国民の草の根交流などの面で、日越の友好関係に深い理解を示されている。

ベトナムも天皇、皇后両陛下を温かく歓迎しており、ご訪問が両国の友好協力関係の新たな節目として大成功を収めると考える。そして、より包括的、実質的に日越関係を推進して両国民に利益をもたらし、アジア地域や世界全体の平和、安定、協力、発展に向けた良い刺激になるとみている。