チャン・ダイ・クアン国家主席夫妻は1日夜、ハノイの国家主席府で、ベトナムをご訪問中の天皇、皇后両陛下を歓迎する公式晩さん会を開いた。両陛下は2月28日から3月5日まで、ベトナムに滞在されている。

クアン国家主席は両陛下のベトナム公式訪問を歓迎し、「日本とベトナムは現在、歴史上もっともよい関係にあり、今回のご訪問は、両国の友好と協力の重要な節目となる」と語った。

また、クアン国家主席は、ベトナムの伝統芸能「ラム・アップの踊り」が、8世紀に奈良を訪れた僧侶ファット・トリエットが日本から持ち帰った踊りが元とされていることなど、古くからの日越の交流も紹介した。さらに、約17万人のベトナム人が日本で暮らしている現状にも触れ、「ベトナムは日本を長い期間、もっとも重要なパートーナー国のひとつとみなしてきたが、それ以上に、近しい友人であると考えています」などと述べた。

天皇陛下は、「ベトナムの人々の温かい歓迎に感謝します」と笑顔であいさつされた。また、多くのベトナム人が日本語に興味を持ったり、ベトナムでのビジネスチャンス開拓に積極的な日本企業が増えたりと、文化や人の交流が深まっていることを喜ばれ、「この度の訪問が、両国国民の相互理解と友好のきずなをさらに強めることを願っています」と述べられた。