日越首脳 ホイアンを散策 日越友好の証「御朱印船」を視察

アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のためにベトナムを訪問していた安倍晋三首相は11日、グエン・スアン・フック首相とともに会議開催地ダナンに隣接する古都、ホイアン市(クアンナム省)を訪れた。

安倍首相らは古い街並みの残るホイアンの旧市街を散策し、長崎県から寄贈された御朱印船のレプリカなどを視察した。また、両国の友好を記念した広場「日越文化空間」のオープニングに立ち会った。

御朱印船は400年前ごろ、長崎の商人らが東南アジア諸国との交易に利用していた貿易船で、ベトナムではホイアンの港が拠点となっていた。当時の安南王国のゴック・ホア王女が、商人として訪れていた日本の商人、荒木宗太郎と結婚し、いっしょに長崎へと渡ったのもこの船だとされる。

船のレプリカは、長崎県の博物館で展示されていたが、長年の友好の証としてAPECを機に、長崎県が寄贈した。16世紀にホイアンを訪れた日本人が建てたとされる「日本橋」の前には、この日「日越文化空間」がオープンし、船はこの広場で展示されている。

視察後は、市内の「桜レストラン」で夕食会が行われ、両国首脳が日越関係の強化について話し合った。


日越文化空間のオープニング式典


両国首脳らは御朱印船のレプリカ前で記念撮影した


日本橋で


なごやかな雰囲気で行われた食事会