ダナンに米国空母群寄港 乗組員ら、ベトナム料理の昼食会や交流行事に参加

3月5日に、米国の空母、カール・ビンソンが、ベトナム中南部のダナン市に寄港し、9日まで滞在した。米国空母のベトナム寄港は、ベトナム戦争終結の1975年以降初めて。上陸した乗組員らは、ベトナム料理の昼食会に招かれたほか、さまざまな交流活動や慈善活動に参加するなどダナン市民に歓待された。

今回、空母カール・ビンソンとともに、ミサイル巡洋艦レイク・シャンプレイン(CG 57)と、ミサイル駆逐艦ウェイン・E・マイヤー(DDG 108)が、空母打撃群としてダナンに寄港した。ダナン市のティエンサ港では、歓迎の式典が行われたほか、ベトナムや海外のメディア向けに記者会見などが開かれた。

上陸した乗組員らは、ダナン市民やダナンの行政当局、政府関係者らとのあいさつや歓迎の行事に参加。さまざまな交流会、スポーツイベント、社会的な活動なども企画された。


ベトナム料理を堪能する乗組員ら

6日にダナン観光局が開いた昼食会では、市内のレストラン「マダム・ラーン」で、乗組員が、ベトナム人シェフが料理をする様子を見学。この地方の特産である「ミークアン」と呼ばれるラーメンの一種や、お好み焼きのような料理「バインセオ」、揚げ春巻きなどを味わった。

交流会に参加した乗務員のなかには、ベトナム系アメリカ人もいた。米国生まれのグエン・ヒエウさんは、入隊して4年目、まだ独身だという。今まで6回、ベトナムに里帰りしたことがあるといい、現在は両親もベトナムに戻り、ホーチミン市に暮らしている。ダナンを訪れるのは初めてだというヒエンさんは、「とてもきれいな街。料理もおいしいですね」と笑顔を見せた。

この昼食会では、ベトナム側から空母群のジョン・フラー司令官らに、おみやげなどが手渡された=写真㊤。フラー司令官は、乗組員らを代表して、ダナン市観光局や市民らの友好的な歓迎に対する感謝の意を表し、記念品を贈呈した。