韓国大統領がベトナムを公式訪問=ASEANの重要性強調

ベトナム外務省によると、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と夫人は22日から3日間の日程で、ベトナムを公式訪問する。訪問中、文大統領は、ベトナム側のチャン・ダイ・クアン国家主席と首脳会談を行うほか、グエン・フー・チョン共産党書記長をはじめとする政府指導者らと会談を行う。

写真㊤=韓国の文在寅大統領

これは、昨年5月に大統領に就任して以降、初めての公式訪問であり、昨年11月にダナンでAPECが開催された際に訪問して以来、2度目のベトナム訪問となる。

韓国・聯合ニュースによると、文大統領の経済代表団には、サムスン電子、現代自動車グループ、SKイノベーション、LG化学の最高幹部が含まれるという。

ベトナム税関によると、ベトナムは現在、韓国第3位の貿易相手国である。韓国も、ベトナム第2位の貿易相手国であり、昨年の双方の貿易総額は616億ドル近くに上った。また、韓国はベトナム最大の外国投資家であり、1988年から2016年における企業による投資額は500億ドルを超えている。

今回の文大統領のベトナム訪問は、ASEANと韓国との関係を、米国や日本、中国、EUと同じ水準にまで引き上げるという彼の“New Southern Policy”に基づいた、ASEANへの2度目の公式訪問となる。

ロイター通信は、韓国青瓦台の報道官が「ベトナムは、東南アジアで最大の貿易相手国であり、私たちのNew Southern Policyにおける中心的なパートナーである」と述べたと伝えている。

今回のベトナム訪問で、文大統領には、4月に行われる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との歴史的な南北首脳会談に先立ち、ASEANからの支援と協力を得ようとする狙いがある。朝鮮半島における緊張が段階的に縮小する中で、ASEANの重要性を強調し、2022年の大統領任期までに、10の加盟国すべてを訪問することを約束している。