「ベトナムは日本との関係を重要視」 天皇皇后両陛下と対面のクアン国家主席

「ベトナム政府とベトナムの人民はいつも、日本との関係をとても大切に思っています」。国賓として来日中のベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席は30日、皇居で天皇皇后両陛下と会見し、両国関係の重要性について強調した。

クアン国家主席は、今年日本を公式訪問した最初の国家元首。30日午前には、クアン国家主席と夫人は、天皇皇后両陛下が主催された歓迎式典に参加し、両陛下と会談した。また、同日夜には、クアン国家主席夫妻は、皇居で開かれた晩さん会に招かれた。

クアン国家主席は天皇陛下との歓談中、自分の公式訪日が、日越の結びつきをより深め、より効果的なかたちへと発展することを期待しています、などと述べた。また、「それが両国の人々やアジア地域、また世界全体の平和や安定、協力と発展などのさまざまな実利をもたらすでしょう」との展望を示した。

国家主席夫妻は、両陛下の昨年の訪越をめぐり、「両国の国民の間の相互理解や信頼を深めた出来事」との感想を語り、二国間の関係強化を喜んだ。クアン国家主席は、今後適切な時期に、皇族の方々を再びベトナムへ招待したいとの考えを伝えた。

一方で、天皇皇后両陛下は、訪越時に受けたベトナムの人々の温かい歓迎を振り返られ、感謝を述べられた。また、ベトナムと日本の協力関係や友情などを大切に思っておられること、今後も両国関係の発展のために力を尽くすおつもりであることなどを語られた。

天皇陛下は、「両国が外交樹立45周年を迎えた今年、文化交流や草の根の交流などが繰り広げられることが、両国関係に重要な意味をもたらす」との見方を示された。