ベトナム、日本との堅固な戦略的関係築く ビン副首相が訪日

ベトナムのチュオン・ホア・ビン副首相が日本を訪れ、11日、東京都内で安倍晋三首相や大島理森衆院議長、野田聖子総務相らと対面した。ビン副首相は、これまでの両国の政府や議会、省庁間の協力と交流を高く評価し、ベトナムと日本の戦略的パートナーシップの発展を歓迎した。

ビン副首相は、アジア地域の経済や政治を話し合う国際交流会議、「第24回アジアの未来」に出席するため訪日していた。

安倍首相との会談で、ビン副首相は、「ベトナムは、今年9月にベトナムで開催される世界経済フォーラム(WEF)ASEAN会議や、10月に日本で開催される日本・メコン地域諸国首脳会議などにおいても、日本と連携をはかりたい」と語った。

また、日本の衆参両議会に対しても、ベトナム国会と共同で、さまざまな交流や会合の開催を継続していくことを要望した。

ベトナムの人材育成や高品質のインフラ整備などの分野については、日本が継続的にODAを供給していることに触れ、ベトナムがこれらの支援をより効果的で合理的に活用するため努力していることを強調。法整備や裁判制度、電子政府の確立、公共行政の改革とその後に生じる余剰人員の対処、そして工業のデジタル化によって製造コストをカットする「インダストリー4.0」などの分野においても、両国で経験を共有していくことを提案した。

日本側は、会議へのビン副首相の参加に感謝の意を示した。また、5月29日から6月2日までのベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席による訪日が、「両国の外交関係樹立45周年を祝う重要な節目となった」とした。

安倍首相は、「クアン国家主席の来日時に達成された合意を実現するために、両国が手を結ぶ必要がある。これは、2国間の関係をより現実的、効果的なものとしてくれるだろう」と述べた。

さらに、日本の内務省によるレセプションでは、野田聖子総務相と会談。ビン副首相が、ベトナムの行政改革の実現のために、日本のさらなる援助を希望すると、野田総務相は、「東南アジア諸国の行政改革について、日本は手を差し伸べる用意がある」と応じた。