ベトナム戦争の戦後問題解決に協力強化へ 訪越のマティス米国防長官

ベトナムのゴ・スアン・リック防衛相は、訪越した米国のジェームズ・マティス国防長官と面談し、東南部ドンナイ省にあるビエンホア空港のダイオキシン除去計画の実行と完了に向けて、米国側の迅速な協力を要請した=写真。懸案となっているダイオキシン汚染地帯を減らすことで、ベトナムの社会経済的な発展を促したい考えだ。

リック国防相は、今月17日、ベトナムを訪問したマティス国防長官をハノイで迎え、面談した。

米国が進めてきたこれまでのダイオキシン除去作業を評価したうえで、リック国防相は、「ダイオキシンの除染を含め、(ベトナム戦争の)戦禍を乗り越えるためのベトナムと米国の協力は、今後さらに加速するだろう」と強調した。

マティス国防長官は、今回のベトナム滞在中、現在ではビエンホア空港の貨物作業場として使われているダイオキシン汚染地を視察した。

マティス国防長官は、「米国は、東シナ海の安全保障政策の一環として国防面でベトナムとの二国間の関係を強化し、加速させたい。また、災害時の人道的支援や災害救助、地域の平和維持活動とともに、今も残る戦禍の対応でも、ベトナムに協力していく考えだ」と語った。

両国の国防トップは今年1月にもハノイで会談。今年3月には米国の空母カールビンソンが、ベトナム戦争終結後初めて、ダナン港に寄港している。