非核化進展に懸念も=開催地、ベトナム有力-2回目の米朝首脳会談

 【ワシントン、ソウル時事】北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長が訪米しポンペオ国務長官らと協議する見通しの中、2回目の米朝首脳会談の開催が現実味を増してきた。トランプ大統領は金英哲氏との会談後、具体的な場所を発表する可能性があり、開催地にはベトナムが有力視されている。だが、具体的な非核化協議が置き去りのまま、トップ会談の調整が進むことへの懸念は根強い。

 「再び向き合う用意ができている」。金正恩党委員長は1日の新年の辞でトランプ氏との再会談に意欲を示した。トランプ氏もツイッターで「会うことを楽しみにしている」と応じ、正恩氏と書簡をやりとりしていることも明らかにした。
 米朝首脳は会談に意欲を示すが、非核化に向けた実務協議は停滞している。北朝鮮が、非核化を「急ぐ必要はない」と公言するトランプ氏に狙いを定め、トップ交渉で制裁緩和などを引き出す戦術を取っていると見る向きは多い。
 元米政府高官は首脳会談について「2回会って成果がなければ失敗だ」と語る。ソウルの外交筋は「金英哲氏訪米後の米朝実務協議が重要だ」と強調。核施設廃棄や北朝鮮が見返りとして求める「相応の措置」などに関する実務協議が、会談成功のポイントになると指摘した。
 開催地と時期をめぐっては、米紙ワシントン・ポスト(電子版)が16日、3月か4月にベトナム中部ダナンで行う計画が有力だと報じた。
 トランプ氏は2017年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でダナンを訪問済み。昨年3月にはベトナム戦争終結後初めて、米空母が同地に寄港するなど、米越関係も近年、連携が進んでいる。こうした事情が、ベトナムでの開催を後押ししそうだ。
 朝越関係は、正恩氏の異母兄・金正男氏の殺害をめぐり、ベトナム人の女が実行犯として逮捕されたことで一時悪化した。しかし、昨年11~12月に訪越した李容浩外相がグエン・スアン・フック首相らと会談して伝統的な友好関係を確認し、関係改善をアピール。首都ハノイには北朝鮮大使館も置かれている。