不明多数は「非適正大学」=在留審査を厳格化-「消えた留学生」対策、政府案判明

 多数の留学生が所在不明となった「消えた留学生」問題を受け、政府が取り組む対策の素案が11日、明らかになった。所在不明者が多い大学を政府が「在籍管理非適正」と認定。該当大学の留学生に対する在留審査を厳格化し、在留期間を短くしたり、学費などの支払い能力を証明する書類の提示を求めたりする。与党などとの調整を経て、早期の導入を目指す。

 留学生が多い東京福祉大(東京都豊島区)で昨年4月以降、ベトナムなどからの留学生約700人の所在が分からなくなっていることが表面化。これを受け、文部科学、法務両省が3月、同大の王子キャンパス(同北区)に調査に入った。4月からの外国人就労の拡大によって不法在留者が増える可能性が指摘され、政府は在留管理の徹底に神経をとがらせている。
 政府の素案によると、留学生の退学や除籍が目立つ大学に対し、文科省が必要に応じてヒアリングや立ち入り調査を行う。改善を指導しても応じない場合、非適正大学と認定し、法務省に通告する。
 これを受け、法務省の外局の出入国在留管理庁が、該当大学が受け入れる留学生に対し、通常より厳しい基準で在留審査を行う。最長4年3カ月の在留期間を1年程度に縮めることを検討。学費や生活費の支払い能力があることを確認するため、奨学金の受給証明書や預金残高証明書の提示を求める。
 日本語学校の学生についても対策を講じる。週28時間が上限のアルバイトなど「資格外活動」の実態を学校が入管庁に報告。学生の出席率や日本語試験の成績に関する基準も厳しくし、4月中に行う予定の意見公募(パブリックコメント)を経て速やかに実施したい考えだ。

 ◇政府対策の素案ポイント
 一、留学生の退学・除籍などが多い大学を「在籍管理非適正」と認定
 一、非適正大学の留学生は最長4年3カ月の在留期間を1年程度に短縮。学費などの支払い能力を
   証明する書類を提出
 一、日本語学校の学生のアルバイトなどの状況を学校が報告
 一、日本語学校の学生の出席率などの基準を厳格化  (時事)