中国の農産物輸入規制強化、非公式貿易に悪影響=5月1日付、梱包など厳格化

 サイゴン・タイムズ紙(電子版)によると、中国政府はベトナムから輸入される農産物の梱包(こんぽう)や原産地証明に関する規則を強化し、5月1日から施行する。これを受け、国境貿易など非公式なルートで行われているスイカやバナナなどの輸出ができなくなり、生産者が悪影響を受けると懸念されている。

 農業地方開発省がベトナム果物野菜協会に通知した中国の新規則によると、ワラなど有害微生物が含まれる材料で梱包されたスイカの輸出は禁止されるほか、ジャックフルーツ(パラミツ)、バナナはカートンやポリ袋に入れて輸出しなくてはならない。また、輸出農産物の原産地に関する情報も梱包に添付しなくてはならない。
 規制強化を受け、生産者は産物を安価に対中輸出するのが困難になると懸念しており、北部山岳地帯のラオカイ省産パイナップルやメコンデルタ地方産のドリアンは輸出できなくなるとみられている。
 これに対し、ベトナム農園・農業企業協会のグエン・ラム・ビエン副会長は労働新聞の記事の中で、「国内の農業者や企業は公式ルートでの対中輸出を進めるべきだ。中国はベトナム産農産物の関税を従来の17%から、3~4%に引き下げている」と指摘している。しかし、ベトナム果物野菜協会のダン・フック・グエン事務局長は、中国に農産物を輸出する手続きを完了するには5~10年を要するとして、すぐに公式ルートに移すことは困難だとみている。
 ベトナムの2018年の中国向け果物・野菜の輸出は27億ドルだった。主な産物はドラゴンフルーツ、マンゴー、ドリアン、スイカ、パイナップル、ライチ、リュウガン、サツマイモで、ホーチミン市の中国領事館によると輸出の60%あまりは非公式ルート経由だった。一方、中国が公式ルートでの輸入を認めているベトナム産農産物はスイカ、ドラゴンフルーツ、ライチ、バナナ、リュウガン、ジャックフルーツ、マンゴー、ランブータンの8品目だけとなっている。(時事)